昨日行われた國學院大学の入試問題で、各語が1語しか使えないところを上手く使わないと間違えてしまう問題があったので、紹介をしておくことにしようと思う。
大問3 (16点)
次の(1)~(8)の文の空欄へ入れるのに最もふさわしいものを、次のア~スの中からそれぞれ1つずつ選び、解答欄[41]~[48]にマークしなさい。ただし、各語は1度しか使わないものとする。
(1) The lady [ 41 ] hat I took by mistake was rather upset.
(2) The doctor cured his patient [ 42 ] a disease.
(3) I didn't tell anyone [ 43 ] my brother about the secret.
(4) The houses of the upper area are larger than [ 44 ] of downtown.
(5) To be honest with you, I didn't think the examination was [ 45 ] difficult.
(6) There have never been so many people in the world [ 46 ] there are now.
(7) The great political leader and novelist [ 47 ] still living
(8) You shouldn't speak ill of someone [ 48 ] their back.
ア being イ as ウ behind エ but オ has カ have キ is ク of
ケ that コ there サ those シ whom ス whose
[解答・解説]
(1) ス (2) ク (3) エ (4) サ (5) ア (6) イ (7) キ (8) ウ
(1) 1文の中にSVが2つあることから関係詞を疑い、空欄の後ろに名詞があることから
関係代名詞の所有格用法であるwhoseが正解となる。
(2) cure A of B 「AのBを治療する」(イディオム)
(3) 前置詞butを用いて、but my brother 「私の兄弟を除いて」という意味にする。
(4) The houses of the upper area [複数形]の代名詞であるthoseが正解。
(5) 過去進行形の用法を用いて、was beingを正解とする。
(6) there are の後ろに、so many people in the worldが省略されており、「世界には今ほ
ど多くの人がいませんでした」という意味になることから、asが正解となる。
(7) この文に動詞がないため、空所には動詞を入れる必要がある。本問では、後ろに
livingと主語が単数であるので、現在進行形である is livingの形を作る。
(8)「陰口を言うべきではありません」→ behind their backとなり、behindが正解。
このように解説を書いているが、おそらく受験生の多くは(6)を文意からbutに入れた生徒が多かったのではないかと考えている。文意的にも品詞的にも(6)にbutを入れることは間違えがないが、ここでbutを入れると、空欄(3)に入れるものがなくなってしまい、同じ選択肢を1回しか使えないことから不適になるのである。一方で、空欄(3)が文意ですぐにbutを入れることは難しく、多くの場合は消去法で決まることを考えると、早慶上智やGMARCH志望者でも完答することは難しかったのではないだろうか。