akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

夏期講習・優先申込

塾・予備校では、夏休みに向けて、5月や6月頃から夏期講習の優先申込が始まるところが多いだろう。塾・予備校から、「これだけ取らないと間に合わない」などを言われて、たくさん講座を取る人も毎年いますが、「授業を取ることは手段でしかないこと」を認識してもらいたいです。もちろん、社員という立場としては、受講講座数が上がるので、嬉しいことではありますが、生徒のためになっているのかを考えたら、一概によい方向に向かっているとは限らないでしょう。そんな中で、今回は講座を取るにあたって気をつけるべきことを受験生に向けて、書いてみたいと思います。

多くの塾・予備校では、講習前に面談を実施することで、「生徒の状況に合わせて講座を提案する」ことを目的にしていますが、一方で運営面で言えば「講座数を取らせるため」という裏目的もあるでしょう。もちろん、塾・予備校もビジネスなので、講座を取らせることは大切ではあります。これは否定できない事実です。このように面談の目的はさまざまな視点で見ることも出来ますが、私が面談時に気をつけていることは、「生徒にとって根拠を明示して納得感をもって提案すること」を意識しています。その考え方は、アルバイト時代にお世話になったある塾の社員の方が教えてくれました。今回は「夏期講習の受講ポイント」というテーマで、具体的に5つの視点で見ていきたいと思います。

① 自分で学習が難しい教科・分野

塾・予備校を通うメリットの1つには、「自習の質を上げること」があると思います。間違えないでほしいことは、塾・予備校に行くことで、自習をしなくてよいことになりません。なので、苦手な教科や未習な分野は、塾・予備校をペースメーカーとして学習を進めることで、受験で間に合わずに終わることはありません。実際に苦手な教科は対策が遅れがちでもあるので、ペースメーカーになるのは大きなメリットになります。他にも、分からない箇所を質問することも出来たり、自分で教科書や参考書を読んで理解するよりも、効率的に学習をすることが出来ます。そのため、自分で学習が難しい教科・分野は受講するときの優先順位は高くなります。

② 受験対策が遅れている教科

国公立大学志願者には注意をしてもらいたいのですが、文系でいえば「数学・理科」、理系でいえば「国語・社会」の対策は十分と言えるのでしょうか。もちろん、大学の配点によって、どのくらい力を入れてくるのかは変わりますが、対策をしなければいい結果を出すことは出来ません。この夏休みまでに最低限やるべきことは、全範囲の学習を1周は終わらせることが必要となります。また、夏休み後半で共通テスト対策が少し始められるとベストであると思います。2次試験で使用しない教科は、あまり時間をかけずに点数を取れたいところではあるので、共通テスト科目だからこそ、塾・予備校を利用することで、効率的に勉強を進めるようにしていきましょう。

③ 未習範囲が多い教科 

現役生の地歴・理科にありがちですが、全範囲の学習が終わるのが11月以降の場合は、これらの分野は夏休みを利用して勉強をしないと間に合わなくなります。実際に、過去問対策が遅れてしまった結果、対策が十分に出来ず、足を引っ張ってしまい、合格が出来ないということもあります。まずは1周を終わらせることをゴールに夏休みは勉強をしていきたいですし、自分で勉強するには時間がかかってしまうので、未習範囲は塾・予備校を使って、効率よく勉強をすることが重要になります。

④ 志望校を見据えた、大学の過去問対策

夏休みの段階で志望校とのギャップを見ておくことは重要になります。「自分に何が足りないのか」を志望校レベルで知ることで、補強することが可能になります。今の段階で過去問を解き、自分で客観的に何が足りていないのかを把握するのは、自分だけの過去問演習では難しいので、塾・予備校の授業を活用していくことがおすすめです。また大学によって、「どのような出題がされるのか」や「どの分野が出題されやすい」のかを知ることも出来るので、2学期にやるべきことが明確になります。あくまでも、ここでは「把握すること」が目的であり、具体的な対策は「10月以降」で十分なので、夏休み以降の勉強効率を上げることにつながります。

⑤ 定着度の確認

夏休みまでに出来るようにならなければいけないことは、「知識量」を増やすことです。これは、2学期になると、過去問を解いたりすることもあるので、今しか出来ないことになります。例えば、英文法や古典文法の定着度合いを見たときに、模試の問題では量が少ないため確認することが難しいです。このように定着度を確認するために、夏期講習を利用するのもいいかと思いますが、優先順番は低いでしょう。

このように「夏期講習の受講で気をつけるべきこと」を述べてきました。塾・予備校は、あくまでも「効率的に勉強をするため」の手段でしかありません。何でもかんでも講座を取ればよいということではなく、目的意識をもって受講することに本当の意味があります。そんなことを念頭に入れながら、上手に夏期講習を利用してもらいたいですね。