akshota0407の日記

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『今夜、世界からこの恋が消えても』という映画を観て

先日、映画館に行く機会があり、『今夜、世界からこの恋を消えても』という映画を観に行きました。いつも教育に関する内容でブログを書いていますが、今回は映画の感想をブログで紹介してみたいと思います。

この映画は、高校生の恋愛映画であり、神谷透(道枝駿佑)が日野真織(福本莉子)に告白することから始まる。真織は透に秘密を隠したまま、この告白を受け入れ、ある日、透と真織はデートに行き、海に出かけることになる。そこで、透が作った昼ご飯を食べ終わると、気持ちよくなり、眠りについてしまう。そして、眠りから起きた真織に透は話をかけるのだが、真織は何が起こっているのか分からない状況になり、その場を立ち去ることになる。その時に初めて、透は初めて真織から、前向性健忘という病気で、寝てしまうと記憶がなくなることを知らされる。そんな状況を受け入れた中で、透は真織と向き合うことを決断するのであった。

ここまでが公式ホームページでもエピソードとして書かれていたり、映画のタイトルである『今夜、世界からこの恋が消えても』から推測が出来るでしょう。

ここで話は少し脱線をすることになりますが、前向性健忘について考えてみます。前向性健忘は、『大きなストレスや脳への異変により異変があった以後の記憶が薄らぐ症状で、原因は記憶と深い関係のある側頭葉が強い衝撃を受けたことによるもの』とされている。あくまでも、異変があった以後の記憶に影響をして、それ以前の記憶は残っているのが特徴的である。なお記憶がいつ戻るかは、状況により異なり、永遠に戻らないこともあるそうだ。なおこの映画では、高校1年生のときに交通事故に遭ったことが原因という設定になっている。また前向性健忘は世界仰天ニュースでも取り上げられたこともあり、このときにはラグビーの試合中に脳震盪を起こしたことが原因で起こった。その他にも、『べンゾシアセピン系睡眠薬では、服用後あるいは一定期間または夜間に中途覚醒したときのことを記憶していないという前向性健忘がみられる。また用量を増やした時やアルコールとの併用でみられること』もあるとされている。さまざまな事例もある中で、記憶がなくなってしまうということは、日常生活に大きな影響を及ぼすでしょう。今回の映画は「恋愛」をテーマとしているため、日常生活での苦労をリアルに表現はされていませんでしたが、他者と関わることが多い学校生活や学習面でも大きな困難が前向性健忘にはあるのではないかと思います。

さて話を映画の内容に戻すと、前向性健忘の真織は寝てしまうと忘れてしまうので、普段から忘れてはいけないことをノートにメモを取り、翌朝に必ず見る習慣をしていました。もちろん、透と付き合い始めてからの内容も書くようになり、ノートには思い出が綴られていました。その一方で、透には真織に隠していたことがありました。それは心臓が弱いということで、透と真織の友達である泉(古川琴音)には、そのことを伝えていました。さらに透は泉に、万が一のことがあれば、真織が記録しているノートに出てくる透を消して欲しいということを依頼しました。その後透は心肺停止となり、亡くなってしまい、泉は透の言われた通りに、ノートに出てくる透を泉に変えることで、真織の中から透の存在を消すことに成功をしましたが、泉にはモヤモヤした気持ちが残りました。そんな中で、絵を描くのが得意な真織は、誰かは分からないけど透の絵を描いていました。これは同じような経験を繰り返すことで、記憶に残る手続き記憶として残っていたのです。これを見てしまった泉は、真織に透との出来事について話をすることにしたのでした。

さてここからが本題になります。それは、もし自分が泉の立場であれば、「真織は透を知らない状態にしておくのか」あるいは「真織に透の存在を知らせるのか」のどちらを選択すれば、真織にとって幸せになるのかということです。もちろん答えはないだろうし、透は真織を悲しませないように配慮をした選択であるし、真織の性格によるかもしれませんが、難しい問いではないでしょうか。私はこの映画を通して、他人にとっての幸せを考えさせられたのでした。

 

【関連サイト】

『今夜、世界からこの恋が消えても』公式サイト (toho.co.jp)

前向性健忘とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書

毎日記憶がリセットされる高校生|ザ!世界仰天ニュース|日本テレビ (ntv.co.jp)

 

【関連ブログ】

「余命10年」という映画を観て - akshota0407の日記 (hatenablog.jp)