akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

仕事の目的と職業選択

このブログでは、私が働いているのが教育業界(塾・予備校)であるため、教育業界についてお話をしていくことが多いですが、今回は4月28日文部科学省が発表した「教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】」のデータから、教員の働き方改革について述べていきたいと思います。まずは大前提としてお伝えをしておきますが、教育業界で働いている人は、学校教育に反対をしているように思われるかもしれませんが、そんなことはなく、役割が異なっていると私は考えております。お互いの良いところを補完していくことが重要であり、子どもたちを育てるという面では何も変わりません。そんなことを踏まえながら、今回はブログを読んでいただけると嬉しいです。

さて、文部科学省が発表した「教員勤務実態調査」によると、10・11月における教師の平日1日当たりの勤務時間は、小学校は10時間45分、中学校は11時間1分、高等学校は10時間6分という結果になりました。この結果を見て、みなさんはどのように感じるでしょうか?法律的な話をすると、労働基準法では、原則1日の所定労働時間は8時間と定められているので、教員は1日に平均して、2~3時間は残業をしていることになります。このような労働環境では、プライベートの時間はほとんどない状況が続き、「ライフ・ワーク・バランス」が取れていない職種と読み取れるでしょう。実際に、今回の調査では、中学生の教員を対象に「仕事と仕事以外の生活とバランス」という項目の満足度を10点満点で調査をしたところ、満足度を「1~4」と答えた人は46.1%という結果になっています。もちろん、教育者として、子どもたちのために働くことは必要ではあるが、それに見合った制度設計は必要であると感じます。このようなことが影響して、「教員は子どもたちのため」にというやりがい搾取という見方をする人もいるでしょう。その結果、教員になりたい人が増えず、負のスパイラルに陥っているのかもしれません。

もちろん、私は仕事の選択についてはいろいろな考え方があると思います。1日の多くの時間を仕事に費やすので「仕事に全力を注いで出世したい人」、「誰かのためになっているとやりがいを仕事に求める人」、自分のプライベートを大切にしたいので「生活に支障がない程度に給料がもらえればいい人」など、さまざまな考え方があり、どこにも「正しい」や「間違え」はありません。一般的な会社では、さまざまな価値観がある人が働いていますが、教員には「やりがい」が先行をして、自分で調整が出来ないところが多くあるように思います。実際に「マイナビ 2023年卒大学生就職意識調査」では、第2位「個人の生活と仕事を両立したい(22.7%)」となっており、「ライフ・ワーク・バランス」を重視する傾向があります。このように時代に逆行をしていることも、教員になりたいという人は減っている要因であるかもしれません。だからこそ、教員の労働時間を減らすために、業務削減や授業時間削減などの大きな改革が必要に、今後はなってくるでしょう。

【参考文献】

教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】について(概要) (mext.go.jp)