akshota0407の日記

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適切に評価される入試とは?

今回は「2025年度以降の慶應義塾大学文学部入試」を題材に「適切に評価される入試」について考えていきたいと思います。簡単に現在の慶應義塾大学文学部の一般入試「英語」についてお伝えをしておくと、120分の試験時間で国立型の記述問題で毎年7~8題の出題で、辞書も2冊まで持ち込み可の特殊な入試です。しかし、2025年度以降の入試では、外国語の選択科目に「英語(外部試験利用)」の選択が可能になり、英検のスコアを外国語の得点に換算をするため、一般選抜の試験当日は「英語」の受験が免除になります。しかし、併願することは出来ず、高得点利用でもないので、出願する段階で、「個別試験で英語を受験するのか」・「英検の成績を利用するのか」を決める必要があります。このように見ると、2025年度以降の入試では大きく変わることが分かっていただけるでしょう。

さて、ここで問題になってくるのは、「英語(外部試験利用)」と本学独自試験(英語)で募集枠を区分けがされないので、どのように換算をしていくかが問題になります。ちなみに、「英語(外部試験利用)」の場合は、出願基準が設けられており、実用英語技能検定(英検)CSE 総合スコアが 2500 以上(受験級および合否結果は問わない)で出願することが出来るので、英検準1級合格で2304点なので、それ以上のスコアが求められているので、基準はかなり厳しく設定されていますが、本学独自試験とは出題形式は大きく異なるため、換算するのはとても難しいと思われます。そもそも、2つの異なるものを厳密に比較することには限界があります。そんな中で「平等で公正な入試」にするためには、どのようにしたらよいのでしょうか? みなさんはどのように考えますか。

私は個人的には、募集枠を別々に設けるのは1つの方法であるように思います。他にも、評価基準を明確にして、例えば英検準1級で何点扱いをすると公表して、受験者に選択をさせるのも方法かもしれません。それ以外にも、併願することを可能にするのも方法としては得策かもしれません。あるいは、本学独自試験を4技能型の出題にするのもいいかもしれません。さまざまな手段が思い浮かびますが、私はどのような形であり、適切に評価される入試の制度設計をすることが、大学には求められると思います。

そんな中で、慶應義塾大学・文学部は2023年3月23日にホームページ上に、「本学部での十分な検討を経て一般選抜に導入する外国語の新たな選択科目「英語(外部試験利用)」は、難易度において従来型の出題形式をとる「英語(独自試験)」との差異はありません。受験生のみなさんには、英語学習における自らの適性をよく見極めたうえで、適切な方式を選んで受験していただければよいと考えます。」と受験生に対して、公開しました。具体的にどんな基準で評価されるのかは明記されておらず、抽象的な表現で言いくるめています。もちろん、今後検討されて公表される可能性もありますが、個人的には受験生が適切な選択ができるように、具体的な基準となる点数を明確化して、適切に評価される入試である必要性はあるのではないかと思います。このような公表をしたことにも、何かしらの大学の意図はあるとは思われますが、よりよい方向に向かっていくことを願っています。今後の動きにも注目になるでしょう。

【参考文献】

2025年度入試以降・慶應義塾大学 - akshota0407の日記 (hatenablog.jp)

general2025_flet_language.pdf (keio.ac.jp)