akshota0407の日記

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ニチガクの閉鎖を受けて・・・

先日、テレビのニュース報道で「難関大学受験予備校 ニチガクが教室を閉鎖する」という報道が話題になりました。共通テストまで残りわずかということもあったので、この段階で閉鎖をしたことを理由に多くの批判的な声があり、さらには講師の給料が支払われていないことも状態化されており、経営体制に問題があることが指摘されています。ニチガクを容認するわけではありませんが、2024年は学習塾の倒産件数は53件となり、過去最多を更新しており業界全体でも苦しい経営状況であり、その要因として、少子化や大学入試の多様化が大きいと言われています。そんな中で、今回は、塾・予備校の経営をどのような観点で実行をしていくべきなのかを考察していきたいと思います。

今回の件から言えることは、塾・予備校業界では「教育と経営のバランスが大切」であるということです。当たり前のことではありますが、慈善事業ではないので経営も含めて、教育という商品を提供するビジネスマンでなければならないということです。このように言うと、ドライと言われるかもしれませんが、多くの塾・予備校の場合は「授業を取ってくれること」で金銭が発生することから、いかに講座を取らせるかは経営という観点では必要になります。しかし、塾業界で働く人の中では、講座をたくさん取らせることを悪いことであるという見方をする人もいて、教育者としての観点しかない人も多くいます。つまり「質問対応を必要以上にすること」や「自習室を設置すること」は、生徒にはメリットが大きいですが、直接的には金銭を生まないので、過度なフォローを充実させることで、受講率を下げれば、利益を減らすことにもつながってしまいます。一方で、「生徒の質問には一切受けません」という塾に通いたいのかと言えばそうではないので、まさに「教育と経営のバランスが大切」になるのでしょう。

次に「顧客のニーズ」という観点でお話をしたいと思います。近年では、塾・予備校を選ぶ生徒や保護者のニーズは「フォロー体制の充実度」を基準にする傾向が強く、いつでも相談や質問が出来る環境を求めています。しかし、どこの塾・予備校でも限界がありますが、顧客側も学校の延長線という感覚もあり過度な要求をしてくることもあるでしょう。塾・予備校側が境界線を曖昧にしていることも原因かもしれませんが、対応が出来ることはやってあげるようなサービス業という側面もあるとは思います。詳細は分からない部分もありますが、今回のニチガクでは「巡回型個別指導のSR」があり、自習室で分からないところを質問できるシステムを体系化しており、受験生にとっては良いことではありますが、受講講座数が減った要因やコストが上がる要因になっていた可能性はあるのではないかと考察することも出来るでしょう。

さて、ニチガクがこの時期に閉鎖されたことに対して、「受験生のことを何も考えておらず3月まではやるべきだ」という意見は多くあるでしょう。もちろん私もそのように思いますし、教育者として「そうあるべきだ」と思います。さらに、授業料に関しても「一括納入が基本であるニチガクが受けていない授業料の返金をするのか」ということにも触れられいない状況もあり、計画的であれば詐欺的な行為としてもみなされるかもしれません。このように教育者としても経営者ともに問題があるでしょう。また、今年度が始まる前までに決断をしなければいけなかったのではなかったのでしょうかという疑問も出てきます。そんな中での一番の被害者は受験生であり、業界の中では受験生の支援の動きも出てきています。例えば、学研ホールディングスは、学研の家庭教師では受験生を対象に「受験日まで最大4回分(360分)の無償指導の提供」や学研プライムゼミでは「英語、数学、現代文、物理、化学、生物、日本史、世界史、地理のいずれかのオンライン講座を3月末までの提供」を行うことを発表しています。

今回の「ニチガクの閉鎖」の件を受けて、塾・予備校業界で働く私にとっては、教育と経営のバランスを意識しなければいけないことを再度実感させられたニュースとなりました。このようなことを受けて、塾・予備校の入塾者数が増える春に向けて、顧客のニーズの1つとして、大手志向は強くなっていくことも予測されるでしょう。少子化を避けることが出来ない塾・予備校業界で、生き残っていくためには、顧客のニーズを把握して、収益を高めることのできる教育がまさに必要なことなのかもしれません。

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【参考動画】

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【参考記事】

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閉鎖の予備校「ニチガク」生徒を無償指導へ 学研、講師の転職相談も:朝日新聞デジタル

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