塾業界で働く人にとってみれば、7月に入るともうすぐ夏期講習が始まる時期であり、会社全体として注力をすることになるだろう。夏期講習の売上は収益に大きな影響を与えるため、どのくらい講座提案をするのかノルマが本部から要求されて、生徒や保護者と個別で面談をして、講座提案をしていくことが求められる。塾業界にとっては、特に夏休みや冬休みは1日中に塾を活用してもらえるように、分野別講座、学校別講座、特訓、合宿などの講座を設置していたり、勉強が追いついていない生徒には個別指導を提案することもあり、あの手この手を使って講座提案をしていくことになる。講座提案というとマイナスイメージをもたれる方もいますが、特に受験生はこの夏休みで学力をつけられなければ挽回が難しいのは現実にある。もちろん、塾はあくまでも成績を上げる手段ではあるため、塾に通うことがすべてというわけではないが、夏の学習は非常に重要となる中で塾の存在は大きくなるだろう。また、塾側から見れば、このような講習は通常の授業料と別に追加で受講をしてもらう場合が多いため、重要な稼ぎ時である。子どもを塾に通わせたことがある方であれば、夏期講習で10万円を超えることはよくあり、合宿に行くだけで10万円を超えるケースもあります。今回はそんな中で、進学塾enaは22泊23日の合宿を今年度実施することを発表して、インターネット上では話題になっています。今回は夏期合宿をテーマにブログを書いてみたいと思います。
一般的な夏期合宿では、中学受験をする小4から小6、高校受験をする中1から中3を対象に3~4泊で合宿形式で授業を行い費用としては10万円前後で価格設定されることが多いです。合宿のメインは当然勉強になりますが、受験学年は朝から夜まで勉強するため1日10時間前後は勉強をするケースが多いように思います。そんな中で、進学塾enaは小6・中3生を対象に22泊23日の夏期合宿を今年度はじめて実施をすることになり、業界の中でもこんなに長い合宿は異例で、費用は50万円。このような合宿を実施する背景には、首都圏を中心に中学受験が加熱をしていることや高校無償化が大きく影響をしており、enaは自社施設を利用しているため、物価高騰の影響を抑えることが出来ることで実現しているのだろうと記事には書かれている。しかし、受験生という立場から見れば、受験生であるから勉強をするのは当たり前という考え方もありますが、合宿中はテレビやスマートフォンの使用が禁止(おそらく大人でも強い意志がないと出来ない)であるため、子どもの自由度がないに等しい状態が23日間も続くとすれば、やり過ぎなのではないかという意見も出てきそうな気がしています。親からすれば、家にいても勉強をしないのであれば、勉強が嫌いな子どもでも強制される空間にいってもらうことは、保護者も安心することやストレスがかからないかもしれません。この考え方には個人差はあると思いますが、22泊23日は受験生にとっても心理的な負担も大きいようにも思えます(もちろん、このような環境だからこそ勉強に集中できるや成長できるという側面もあるでしょう)。
今回は夏期合宿を題材に見ていきましたが、合宿に限らず、塾はさまざまな種類の講座や受講形態があるため、個別最適化が必要になってくるでしょう。夏休みを有効に使うためにも、何を目的として受講をするのかや自分の勉強スタイルにあっているのかを客観的に見ていく姿勢が求められているのかもしれません。
【参考文献】
進学塾ena、小6・中3 夏の22泊合宿 費用50万円 ネットで「授業参観」 - 日本経済新聞