akshota0407の日記

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図書館入試とは?

今回はお茶の水女子大学で行われている総合型選抜(新フンボルト入試)について書いてみたいと思います。ユニークな入試であるため、ご存知の方もいるとは思いますが、この入試では文系は、第2次選考で「図書館入試」と言われるものを行われており、昼食や休憩もまじえながら9時30分から15時30分まで6時間、図書館にこもって一つのテーマについてレポートを作成する試験となっています。今回はこの図書館入試を軸として、図書館入試の目的や今後の大学入試におけるあり方を考えてみたいと思います。

まずは新フンボルト入試の概要から説明していきましょう。文系と理系で入試で課されるものが変わってきますが、文系の場合は第1次選考は、プレゼミナールに参加後のレポート、出願時に提出する志望理由書・活動報告書・外国語検定試験成績等を総合的に評価をして行われます。また、第2次選考は付属図書館の図書などを自由に参照しつつ課題についてのレポートを作成する図書館入試、翌日にグループ討論と面接で合否が決まることになっています。第1次選考でどのくらい合格者を出しているかどうかは非公表であるため、推測にはなってしまいますが、大学の図書館を利用して第2次選考が行われることを考慮に入れると、第1次選考で多くても30名程度の合格者になることが予測されます。また、昨年度の志願者が117名と考えると、少なくとも第1次選考の倍率は3倍と考えられるますので、第1次選考で不合格になってしまう受験生も多いのかもしれません。一方で、理系の場合は第1次選考は書類選考のみであり、一部学部によって異なりところもありますが、第2次選考は「実験室入試」と呼ばれており、口頭試問を含む面接試験が主となっています。理系では「実験室入試」を行うことで、学部適正や物事を考えるチカラがあるのかを測っているのでしょう。まとめると、文系と理系で形式的には異なる部分がありますが、多面的・多角的に評価している入試となっています。

次になぜこのような入試を実施する背景について考えていきましょう。これに対して大学側は「論理的思考力、探究力、コミュニケーション能力、独創性など、従来型のペーパーテストでは測定しにくい種類の能力や、これまでの活動や学習の成果も含めて受験者の潜在的な力(ポテンシャル)を丁寧に見極めることを目的としている」と述べています。実際に、大学に入って求められるチカラや社会人になって求められるチカラは、どれだけ知識を知っているかよりも、知識をどのように活用をして論理的に考えられるかや何かを調べたいという探究心の方が大切だと思います。特に大学の研究は探究心がなければ、論文を書くことは出来ないでしょう。また、文系生の場合はよくあることですが、受験生だけでなく世間や保護者の影響もありますが、学歴を重視することで、自分が行きたい志望学部でなくても大学ブランドを優先して進学することもよくあるとは思います。その結果、本来は大学生は学問を学ぶことが目的ではありますが、サークルやアルバイトが中心になってしまい、単位を取るだけが目的となってしまっている人も多いでしょう。(もちろん、就職活動では、学歴フィルターが存在するため、少しでも偏差値の高い大学に行くことをすべて否定は出来ません。)このようなことを考えると、大学側が来てもらいたい学生は、ペーパーテストで点数を取れるだけの生徒ではなく、学問に興味があり学ぼうとする意欲があるかどうかを入試で判断をしていきたいとなれば、選抜の段階で大学でどんなことを学びたいのかを志望理由書に書いてもらい、大学で必要とされる論理的思考力や探究力を問うような入試になっていくのでしょう。

ここからは、実際の図書館入試の問題を見ていきましょう。令和5年度の問題は「「本物」とは何ですか。自由に論じてください。」、令和6年度の問題は「「中立でいる」とは何を意味するのか。論拠をあげながら自由に論じてください。」、令和7年度の問題は「「記録」と「記憶」はどちらが勝るか。」となっている。このように見てみると、既存の枠にとらわれるのではなく、出題には自由度が高くさまざまな分野(文学、政治学、経済学、社会学、歴史学など)や視点で考えられるような出題となっています。また、正解がないからこそ、とことん自分で考えて、相手に自分の意見をどのように論理的に説明する能力を問いている試験と言えるでしょう。そのような学生に入学をしてもらいたいと考えており、実際に入試推進室長を務める杉野勇・文教育学部教授によると、図書館入試を突破する受験生には一定の傾向があり、「自らどんどんチャレンジする学生や、積極的に意見を表現する学生が多い気がしている」と述べており、大学の学びや社会に出て必要となる能力を育成するきっかけと図書館入試はなっているのでしょう。

【参考文献】

大学での学び方を学ぶ「図書館入試」の試み (お茶の水女子大学)

【大学受験】図書館に6時間こもって入試 受験生は「とても楽しかった」「友達になりたい子に出会えた」 | 朝日新聞Thinkキャンパス

令和8年度新フンボルト入試のご案内