akshota0407の日記

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早慶入試はどのように変わったのか?

先日、早稲田大学のホームページで「2026年度の入試結果」が公表されました。この公表データから今年度2年目となった「社会科学部、人間科学部の共通テストと個別学力試験の併用入試」による他学部受験者数の変動というテーマで早慶入試を考察していきたいと思います。(※なお、昨年度もブログでも早稲田大学の入試分析を行っていますので、ぜひこちらも合わせてご確認ください。)

一般入試において共通テストと個別学力試験を併用を開始した2025年度と併用を行っていなかった2024年度の「社会科学部・人間科学部」の受験者数から見ていきましょう。2025年度と社会科学部・人間科学部で行われた併用入試の初年度の2024年度を比較すると、どちらの学部も志願者数が約2000名減少しました(※ 社会科学部は2024年度の志願者数8864名から6641名となり受験者数は2223名減。また、人間科学部は2024年度と2025年度を比較すると、学部全体で志願者数は5832名から3986名となり1846名減)。一方で、2025年度と2026年(今年度)の受験者数を比較すると、社会科学部では5625名となり昨年度からさらに1016名減となりました。一方で、人間科学部は学部全体の受験者数は4117名となり昨年度よりは131名増加になりましたが、入試変更前よりは大きく受験者数を減らしています。このような結果を踏まえて、「昨年度よりも受験者数が大幅減少した社会科学部と受験者数が微増した人間科学部」の背景を考察してみたいと思います。

私が考える大きな要因は2つあります。1つは大学独自試験の試験科目の違いで、社会科学部の場合は私立文系生で数学受験をしない場合は「総合問題」を選択しますが、人間科学部の場合は「国語・英語」の2教科で受験をできるため、受験生にハードルが低いことが影響をしている可能性は多いと感じます。しかし、これは昨年度から入試科目の変更されていないので、今年度人間科学部の受験者数が増えた要因とは言えません。そこで2つ目の要因として挙げられるのは、「共通テストと個別学力試験の配点」に鍵があると思います。社会科学部の場合は「共通テストと個別学力試験の配点が各120点で合計240点で合否判定」がされます。今年度の合格最低点は成績標準化はされていますが合格最低点は179.2点(総合問題型)となっていました。社会科学部の個別学力試験は難易度は高いことを考慮に入れると、なかなか得点することは難しいこともありますが65%得点率を目標とした場合は78点となります。この場合には共通テストで85%得点率が必要になると、共通テストと個別学力試験の配点が同程度であることもあるため、共通テストの比重が高いことが分かります。一方で、人間科学部の場合は、「共通テストと個別学力試験の配点がそれぞれ60点、90点の合計150点で合否判定」がされます。また、学科によって異なりますが、今年度の合格最低点は成績標準化はされていますが合格最低点は101~102点であるため、共通テストで80%(48点)、個別学力試験60%(54点)の得点で合格できることを考えると、受験している層も異なりますが、個別学力試験でも挽回がある程度まで可能なことも影響をしているかもしれません。このように考察をしてみると、社会科学部の受験に対するハードルが上がっていることは実際問題として起きており、その結果受験者数の大幅減につながっていると言えるでしょう。

このように社会科学部で大きく受験者数が減っている一方で、「商学部」の人気は顕著となっています。過去3年の受験者数推移を見てみると、2024年度は10894名(※4技能入試も一般入試と併願不可のため受験者数に含む)、2025年度は11754名、2026年度は12020名と2024年度比較をすれば約1200名の受験者数を増加しています。2024年度から2025年度を比較して増えた要因には「社会科学部が併用入試になることで併願することが難しくなったことや私立文系生で英国社受験の場合は総合問題を選択しなければいけないこと」が要因になりますが、今年度も300名近く受験者数を増やしているのは注目するべきとも言えるでしょう。また、文学部(一般選抜(※4技能利用型入試、共通テスト利用型入試を除く))も同様な傾向があり、2024年度と2026年度を比較すると約1000名の受験者数が増加(※文化構想学部は約500名の増加、法学部は約400名の増加)となっています。募集定員が変わらない中で、受験者数が多くなれば倍率が上がるため、例年に比べて、共通テスト併用ではない学部である「文・文化構想・商学部・法学部」は2025年度・2026年度は受かりにくくなっていることが現実問題としてあるでしょう。しかし、私立文系生で英国社受験の早稲田志望は自分の希望する1つの学部しか受験することは少なく、共通テストは別途対策が必要になることや慶應義塾大学の場合は小論文(※2027年度入試から「経済学部」は不要)が必要になるため、多くの受験生がこれらの学部で集中して併願することになったでしょう。このように早慶進学を第1の目標とすれば、共通テスト対策や小論文入試や数学受験(慶應は「経済学部」・「商学部」の社会受験よりも数学受験の方が募集枠が多いため)のいずれかは止むを得ずに取り組むことも当たり前になる時代とも言えるかもしれませんし、そういった流れも出てきているようにも思えます。実際に、慶應義塾大学の受験者数を2024年度から2026年度の私立文系(英国社受験)の推移から早慶併願者数を見ていきたいと思います。

慶應義塾大学の併願者数推移を2024年度と2026年度で比較をすると、商学部B方式は2533名から3479名(946名増加)、経済学部B方式は1853名から2385名(532名増加)、文学部は4131名から5192名(1061名増加)、法学部は3020名から3226名(206名増加)となっています。このようにどこの学部でも受験者数は増加しており、早稲田大学が共通テスト併用入試を採用する学部が増えることで、慶應義塾大学を併願する受験生が多くなったことが言えます。これらの学部は小論文が必要になることから小論文対策をする割合も増えていることも考えられ、早稲田のみ受験する受験生は減少に傾向があるとも言えると思います。また、2027年度の一般入試(現在の高校3年生)からは経済学部では小論文を中止して、A方式であれば「英語・数学(各200点満点)」、B方式であれば「英語・地歴(各200点満点)」となります。小論文を使わないで2教科受験できることからも受験者数は大きく増加することが考えられます。また、2024年度と2026年度を比較しても増加人数は商学部や文学部は約1000名規模で増やしていますが、経済学部は500名程度に留まっており受験者数を増やしたいという意図があるかもしれません(真相は分かりませんが)。いずれにせよ今年度の早慶入試におけるトピックとも言える「慶應義塾大学経済学部」の入試変更点であり、今後の動向に注目となるでしょう。

【関連ブログ】

2025年度入試を振り返る(早稲田大学 社会科学部) - akshota0407の日記

2025年度入試を振り返る(早稲田大学 人間科学部) - akshota0407の日記

2025年度入試を振り返る(早稲田大学 文・文化構想学部) - akshota0407の日記

2027年度 慶應義塾大学 経済学部 入試変更 - akshota0407の日記

慶應に合格するために必要なコト(文系) - akshota0407の日記

 

【参考文献】

2024年早稲田大学入試結果.pdf

2025年早稲田大学入試結果.pdf

2026年早稲田大学入試結果.pdf

2027 年度以降の「経済学部一般選抜」の試験科目変更等について