今回は駿台予備校西大寺校で実施される「竹岡のドラゴン英作文」というイベント講座を題材に塾・予備校業界の集客に在り方を考察していきたいと思います。今までの塾や予備校では、イベントの目的は入塾してもらうための手段として使われることが多いですが、このイベントは今までの考え方とは異なるような設定で、興味深いものでした。もちろん、私は駿台の関係者ではありませんので、このイベントの最終的な目的は分かりませんが、このイベントについて考察をしていきます。
さて、このイベントの特徴は、「4月から11月までに1か月(※8月を除く)に1回授業が日曜日(18:00-20:50、150分授業)に全8回授業」であり、「受講料は1回あたり7000円で毎月システムサポート料金として5000円」の費用で受講が出来て、西大寺校自習室の利用、ICT学習システムの利用、クラスリーダーによる全科目質問対応、質問対応アプリmanabo利用、進学アドバイザーによる進路サポートもついており、駿台生の入塾特典がつくような設定となっています。この考え方は、従来の塾・予備校は授業料で多くの費用がかかるため、1講座を取れば月に3~4万円程度が相場ではありますが、このイベントは月に1回のため毎月の費用は12000円で自習室などのサービスが出来ると考えると、塾・予備校の新しい考え方やサービスと言ってもいいでしょう。しかし、経営側から言えば、1人あたりから得られる収入は減ってしまうため、少子化が進んでいる中で多くの生徒を集めないといけないことも考えると障壁となりますが、さまざまな塾・予備校がある中で「この教科はA塾で、あの教科はB塾」と顧客の多様化もある中で、強みをアピールして生徒数を増やすことも考え方もあります。経営面で言えば、バランス感覚が重要になりますが、今後の展望には注目することになるでしょう。一方で、このイベントは駿台予備校や学習参考書も多く出版されている圧倒的な知名度のある竹岡先生が授業をすることには、大きな影響力があるため、おそらくにはなりますがまずは校舎に足を運んでもらい、指導を通して受講講座数や講習受講につなげようという狙いがあるでしょう。駿台関係者ではないので、内部のことは分かりませんが、このことが成功につながれば、塾・予備校の在り方を変えることにもなり得るでしょう。
さらに、西大寺校では2026年4月から校舎オリジナル奈良高校専用講座を新高1生に新設することや大学受験を見据えた中1生~中3生の中学生クラスを新設するといった形で、駿台としてもチカラを入れている校舎とも言えるでしょう。実際に、中学生クラスを新設にあたっては駿台のプレスリリースでは「奈良市西大寺は、中学受験・高校受験への関心の高さが関西屈指とされるエリアで、国公立・私立中高一貫校舎といった幅広い選択肢に対応する、早期からの基礎+応用型学習が求められています。西大寺校では中高6年間を大学受験のためのシームレスな学びの時間と位置づけ、論理的思考の獲得・強化に向けて、英語と数学の2教科を開校します」と発表されています(※首都圏でも中学生クラス(中1生)は大宮に今年度から新設)。おそらくここには、中学高校の認知度を上げて先輩や後輩が通っているから自分も行こうという意識を長期的に高めていくような施策が見受けられると言えるでしょう。
最後に、今回は駿台予備校西大寺校が実施する竹岡のドラゴン英作文というイベントを題材に、塾・予備校の新たな形になり得るような考え方をお伝えしていきました。現在では、さまざまな塾・予備校があり、オンラインのみを含めれた多種多様で、教科ごとに塾を変える顧客も多い中で、また少子化の影響も受ける中で、どのように生徒を集客していくための魅力を作っていくのかは重要なことになっていくでしょう。このイベントが駿台や他塾もマネをしていくのかどうかは注目するポイントとなるでしょう。
【参考文献】
駿台現役フロンティア、西大寺校に中学生クラスを新設 大宮校では中学1年生クラスを開講 ― 高校・大学受験を見据えた一貫指導を強化 ― | 駿台グループ ニュースリリース
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