akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

2021年 2月12日 早稲田大学 文化構造学部 第2問【C】解答速報

今回は早稲田大学文化構想学部の第2問[C]を見ていくことにする。著作権の関係で英文を掲載することは出来ないが、河合塾代々木ゼミナールの解答速報では、期間限定で問題を掲載されているので、参考にしていただけるとよいのではないだろうか。今年の第2問[C]は「新型コロナウイルスと監視社会」に関する内容であり、読んでいて身近な内容でもあり、興味深い内容であった。設問も難しくないため、全問正解または1問ミスぐらいまでが合格ラインになるだろう。ここからは、設問解説・語句リスト・和訳を掲載しておくことにする。

20: According to the author, Covid-19

① brought automation to our lives much later than we had imagined.

[訳]「私たちの生活は想像以上に遅れて自動化をもたらしました。」

changed our conception of how technology can be used in an emergency.

[訳]「どのように技術が緊急時に使うことができるかという概念を変えた。」

③ destroyed human activity and society to a large extent.

[訳]「人間の活動と社会を大きく破壊させた。」

④ hindered the development of robots and AI in our current society.

[訳]「現代の社会ではロボットやAIの開発を妨げていました。」

[解説] ¶1第2文で「新型コロナウイルスの影響で、屋内やオンラインでの生活が余儀なくされて、家の範囲を超えた人との交流では、技術的な装置に依存されるようになった。」と書かれていることから、この言い換えになっている②が正解である。

 

21: According to the passage, what is NOT include in the current functions of AI?

Containing the virus by commanding robots efficiently.

[訳]「ロボットに効果的に命令することでウイルスを抑え込める。」

② Providing pre-emptive notification of a disaster.

[訳]「災害の先制通知を提供します。」

③ Rapidly processing an enormous volume of data.

[訳]「莫大な量のデータを迅速に処理します。」

④ Suggesting the best possible solution for future survival.

[訳]「将来の生き残りのための最善の解決策を提供する。」

[解説] ¶2第2文に「AIは大量のデータを吸い上げ、迅速に分析する能力があう」と書かれているので、③は正しい。また、¶2第3文に「AIは新型コロナウイルスの発生に関する早期の警告を提供する」と書かれていることから、②は正しい。さらに、¶2第4文の主節から「パンデミックの規模と期間を予測するモデルを生成するためにAI技術が広く採用されていることは驚くべきことではない」と書かれていることから、④はこの内容の言い換えとなっており正しい。以上のことから、本文に書かれていないのは、①である。

 

22: The author is concerned about life with the support of robots and AI, because

① people’s over-reliance on the new technology may demoralize them.

[訳]「人々が新しいテクノロジーに過度な依存は、意気消沈するかもしれない。」

② such technological tools are far from perfect and therefore may destroy society.

[訳]「このような技術道具は完璧にほど遠く、社会を破壊するかもしれない。」

③ the most important thing is not a machine-oriented but a human- oriented society.

[訳]「最も重要なことは、機械志向ではなく人間志向の社会です。」

they may be used by governments to infringe upon people’s right to privacy.

[訳]「政府はプライバシーの権利を侵害するために使用されるかもしれません。」

[解説] ¶4第2文・最終文で「国家に対する隔離と排除は自動化および非個人化する力になり、制御の行使になるうる」とあることから、④が正解となる。

 

23: To so-called ‘Panopticon’ seems to be a device which

① effectively protects human being from the plague

[訳]「ペストから人間を効果的に守る。」

② encourage individuals to act more freely inside.

[訳]「個人が内部でより自由に行動をすることを促す。」

helps the state control its subjects efficiently.

[訳]「州が主体を効果的に管理するのに役立つ。」

④ imprisons people if they do not follow the rules.

[訳]「もしルールに従わなければ、人々を刑務所に入れる。」

[解説] ¶4第3文では「隔離と排除はペストに対するハンセン病の極端な隔離措置を封じ込めるためのパノプティコンに基づいた懲戒権の出現を示した効果的な措置と見なされた」と書かれていることから、この言い換えになっているのは③である。

 

24: Which of the following would be the best title for the passage?

① How the State Can Reasonably Care for Its Citizen During Covid-19

[訳]「州がどのようにCovid-19の間に市民を合理的に対応する方法」

② How to Tackle and Coexist with the Current Covid-19 Crisis.

[訳]「現在のCovid-19危機に立ち向かい、共存する方法」

Pros and Cons of AI Solutions to the Covid-19 Pandemic.

[訳]「Covid-19パンデミックに対するAI解決法の長所と短所」

④ Recognizing the Contributions of Technology in the time of Covid-19.

[訳]「Covid-19の時代における技術の貢献を認める」

[解説] 主題に関する問題であり、¶1~¶2では「Covid-19が蔓延することで、人と接触を抑えるために、AIやロボットに関する重要性が必要である」。次に、¶3~¶5では「ロボットやAIが普及する一方で、監視と社会的統制が問題視されている」と書かれていることから、主題は「AI解決法の長所と短所」が適切である。

 

[語句リスト]

¶1 spread「(病気や感染症が)広がる」・reconfigure「再構成する・再定義する」

    utilize「~を利用する」・tackle「取り組む」・challenge「困難」・crisis「危機」

    force to V原形「Vすることを強いる」・move「移動する・変化する」

 depend on A「Aに依存する」・device「装置」・conduct「~を行う」

 interaction「相互作用」・confine「[動] 制限する・閉じ込める [名] 境界・範囲」

    elevate「~を高める・~を持ち上げる」・mediate「和解させる・仲介する」

    coronavirus「コロナウイルス」(※ virus「ウイルス」)・actors「行為者」

   artificial intelligence「人工知能」・visibly「目に見えて」

 bring to A「Aをもたらす」・ contest「[動] 争う」・automate「自動化する」

¶2  outbreak「発生」・summon「召喚する・呼び出す」・treat「治療」

     patient「患者」・ spotlight「注目」・against A「Aとの闘い」

     absorb「吸収する・吸い上げる」・ laud「称賛する」・warn「警告をする」

     generate「~を生み出す」・insight「洞察」

     nature「性質」・evolution「進化」・considering「~を考慮に入れると」

     progression「進行」・timely「即座な」・public「公共の」・intervention「介入」

     employ「~を採用される」・magnitude「大きさ・規模」・duration「期間」

¶3  controversial「物議を醸す・議論上の」・use「(名) 使用法」surveillance「監視」

      social control「社会的統制」・quarantine「隔離」・public authorities「公的機関」

      coupled with A 「Aと相まって」・recognition「認識」・surgical「外科の」

      biometric「生物測定・生体測定」・tracking technology「追跡技術」

      intact「損なわれていない」・measure「(名) 方法・手段」・deem「~と思う」

      broad「(形) 広く」・enduring「(形) 永続的な」・consequence 「結果・重大性」

¶4  philosopher「哲学者」・social theorist「社会理論家」・state「国家」

     management「経営・管理」・isolation「隔離」・exclusion「排除」

     leprosy「ハンセン病」・emergence「出現」・disciplinary「訓練上の・懲戒の」

     power「権力」・emphasize「~を強調する」・perfect form「最適な形態」

     control「制御・強制」・automatize「自動化」・deindividualize「非個人化」

     carry out A 「Aを実行する」・alter 「~を変える」・train「(動) 訓練をする」

¶5  implement「~を実行する」・exceptional「例外的な」・due to A 「Aが原因で」

     signal「(動)~を合図する・~を知らせる」・a set of A「一連のA」

 implications「(複数形で用いると)影響」・amidst [前]「~の中で」・gender「性別」

   quest for A「Aの探求」・grapple with A「Aに取り組む」・inequality「不平等」

   transparency「透明性」・abide「我慢する・従う」・meaningfully「意味のある」

[20] conception「概念・考え方」・destroy「~を破壊する」・hinder「邪魔をする」

[21] contain「~を含む・~を抑える」・command「~を命令する」

       pre-emptive「先制」・ notification「提供」・disaster「天災」

[22] demoralize「~を意気消沈する」・destroy「~を破壊する」

        not A but B「AではなくB」・orient「方向づけられた・志向性の」

        infringe「犯す・侵害する」

[23] individual「個人の」・state「州」・effective「効率的に」・subject「主体・国民」

       imprisons「刑務所に入れる・閉じ込める」・follow「~を従う」

[24] reasonably「合理的な」・care for A「Aの世話をする」・tackle「~に立ち向かう」

    coexist with A「Aと共存する」・pros and cons「長所と短所」・recognize「認める」

 

[和訳]

 Covid-19がわずか数か月の間に広がったスピードと規模は、危機の時に大きな課題に取り組むため技術を理解し利用する方法を再定義しています。屋内やオンラインでの生活を余儀なくされて以来、私たちは家の範囲を超えて人と人との交流を行うために技術的な装置に依存するようになりました。コロナウイルスは、技術の仲介の役割を高めることに加えて、ロボットや人工知能(AI)などの新しい技術の行為者への扉を開き、これまで想像できなかった自動化された未来の争われたシナリオを目に見えて実現しました。

  Covid-19が発生して以来、さまざまな形や形態のロボットが召喚され、薬や商品の配達、医師による患者の治療、清掃、警備、娯楽を支援しています。AIは大量のデータを吸い上げて迅速に分析する能力があり、Covid-19との戦いでも注目されています。AIは発生に関する早期の警告を提供し、ウイルスの性質、治療、進化についての洞察を生み出したことで賞賛されています。世界中でのコロナウイルスの急速な進行、情報に基づく重要性、即座な公的医療介入を考慮に入れると、パンデミックの規模と期間を予測するモデルを生成するためにAI技術が広く採用されていることは驚くべきことではありません。

  技術的に最も容易な場合もあるかもしれないが、Covid-19に対抗するためにAIに関するロボットの最も物議を醸す使用法が、監視と社会的統制です。隔離はウイルスの拡散を最小限に抑えるための最も効果的な手段であると判断されたため、公的機関は「コロナウイルススパイドローン」のような道具を使用して、人々が家にいることを監視する。顔認識(医療用のマスクを着用している場合でも機能します)やその他の生体認証および追跡技術と相まって、個人のプライバシーについてはほとんど損なわれていません。これらの対策と現在の技術実験は「非常事態」において必要であると思うかもしれないが、私たちはまだそれらのより広く永続的な社会的影響について十分に理解していません。

  フランスの哲学者で社会理論家のミシェル・フーコーの研究は、歴史上異なった時代のエピデミックの国家に対する対応が人口管理の明確な取り組みを表していることを示しています。しかし、隔離と排除はペストに対するハンセン病の極端な隔離措置を封じ込めるためのパノプティコンに基づいた懲戒権の出現を示した効果的な措置と見なされていた。フーコーは、パノプティコンが実験室にいる間は、「実験を実行し、行動を変え、個人を訓練または修正するための機械」でありながら「自動化および非個人化する力」になるため、制御の行使に最適な形態を表すことを強調します。

 間違いなく、現在のパンデミックの例外的な状況が原因で実施された措置は、今まで以上に自動化および個別化が可能になると同時に、信じられないほど個人化される可能性のある「政府の技術」を示している。そして、これらの措置の効果は、確かに異なる国や人口に対して異なる一連の影響を及ぼします。  Covid-19に対する技術科学的解決策の探求の中で、技術科学と社会の関係を心に留めておき、性別、不平等、民主主義の問題に取り組むことが重要です。説明と透明性は、人々が政策措置に従うことを奨励することが示されています。