今回は慶應義塾大学商学部の大問7を見ていくことにする。著作権の関係で英文を掲載することは出来ないが、河合塾や代々木ゼミナールの解答速報では、期間限定で問題を掲載されているので、参考にしていただけるとよいのではないだろうか。消去法も利用しながら、全問正解を目指したいところである。ここからは、設問解説・語句リスト・和訳を掲載しておくことにする。
[解法のポイント]
(a) カンマの後ろにあり分詞構文を疑い、さらに空欄の後ろがthat節を導いていることを考慮に入れて選択肢を見ていくと、meanを疑う。このとき文意も合致することから、meanを適切な形にすればよいことになる。最後に分詞構文であることから、受動or能動のどちらかを考える必要があり、空欄の後ろにthat節があることから、能動関係であるので、現在分詞のmeaningを入れることになる。
(b) be動詞の後ろであり、globalizationを指していることから受動関係を疑い、文意を考慮に入れると「異なったレンズを通して解釈する」という意味から、interpretを現在分詞にしたinterpretedを入れることになる。
(c) 空欄の後ろに「to+名詞」の形があることから、oppose to A「Aを反対する」という動詞の語法を疑う。文意においても、「なぜ一部のグループはグローバリゼーションに強く反対しているのか」となるので、内容も合致をしている。さらに、be動詞の後ろであり、受動態にするべきであることから、opposedを入れることになる。
(d) 助動詞の後ろに空欄があるので、動詞の原形を入れることになる。また、空欄の後ろにinがあることから、result in A「Aという結果になる」を疑う。さらに、文意でも「強められたグローバルゼーションは、比較的同質の世界市場になり、文化のアイデンティティを失われることを引き起こすかもしれない。」となり文意上問題がない。よって以上のことから、空欄にはresultを入れることになる。
(e) 空欄の後ろに「to+動詞の原形」があることから、cause 目的語 to do「~することを引き起こす」という形を疑う。文意でも「文化のアイデンティティを失われることを引き起こすかもしれない。」となり文意上に問題がない。また分詞構文であることから、受動or能動のどちらかを考える必要があり、後ろに目的語があることを考慮に入れると、能動関係になるので、空欄には現在分詞のcausingを入れることになる。
[語句リスト]
term「期間・用語」・seemingly「表面上では・一見」・straightforward「正直な・簡単な」・take on A「Aを引き受ける・(性質・外観・意味などを)持つようになる」・scope「範囲」・fear「恐れる」・revere「尊重する」・regional「地域の」・boundary「境界」foster「成長する」・promote「~を促進する」・economically「経済的に」・efficient「効率的」・specialize「専門化する」・comparative「相対的に」・trade「~を貿易する」・mutually 「相互に」・desire「~を望む」・fervently「一心に・強く」・critics「批評家」・voice「(動)~を表明する」・multinational corporation「多国籍企業」・unset「動揺させる」・concentration「集中」・power「権力」・intensify「~を強める」・homogeneous「同質の」・remedy「治療・救済策」・involve「~を含む」・cooperation「協力・援助」
[和訳]
「グローバルゼーション」という用語自体は、一見無害でわかりやすいように見え、何かが地球規模な範囲を占めることを意味します。しかし、グローバルゼーションは勝者と敗者を生み出すため、異なったレンズを通して解釈され、国家の境界を越えて広がる影響を恐れられることも尊敬されることもあります。考えや情報の交換は、教育を成長させることや他の文化の理解を促進することができます。そして、地域が比較的優位に応じて専門化し、貿易して相互に望ましい商品とサービスのバランスを実現できるようにすることは、経済的に効率的です。では、なぜ一部のグループはグローバリゼーションに強く反対しているのでしょうか。批評家はいくつかの問題を表明します。彼らは、多国籍企業の影響力が、利益の動機によって動かされた人々の間で、権力を動揺させる集中を表していることを心配している。強められたグローバルゼーションは、比較的同質の世界市場になり、文化のアイデンティティを失われることを引き起こすかもしれない。私たちは、国際協力を伴う救済策を見つける必要があります。