今回は早稲田大学文化構想学部の第2問[A]を見ていくことにする。著作権の関係で英文を掲載することは出来ないが、河合塾や代々木ゼミナールの解答速報では、期間限定で問題を掲載されているので、参考にしていただけるとよいのではないだろうか。今年の第2問[A]は本文の内容が分かりにくい内容で、最終的に何を言いたかったのか分からない受験生も多かったと思うが、ザックリな内容を分かっていれば、設問は解くことが出来るので、全体的には易しめだった。ここからは実際に設問を見ていくことしよう。
[解答・解説編]
15: According to the passage, with which one of the following statements would most people agree?
① Imagination and morality originate in sympathy.
[訳]「想像力と道徳は同情に由来します。」
② Imagination is not wholly disconnected from morality.
[訳]「想像力は道徳から完全に切り離されているわけではありません。」
③ Morality and imagination are entirely separate categories.
[訳]「道徳と想像力は完全に別のカテゴリーです。」
④ Sympathy is secondary to imagination and morality.
[訳]「同情は想像力と道徳に次ぐものです。」
[解説] 第1文では「おそらくほとんどの人が道徳と想像力はお互いに関係があることを認める」と記載されていることから、この本文の言い換えになっている②が正解。
16: According to author, which of following is true?
① Human actions have made the world a more moral and imaginative place.
[訳]「人間の行動は世界をより道徳的で想像力豊かな場所にしました。」
② It is common for people to crate stories that break down modern moral codes.
[訳]「人々は現代の道徳規範を打ち破る話を生み出すことはよくあることです。」
③ Many of today’s moral obligations would not have been understood in seventeenth century.
[訳]「今日の道徳的義務の多くは、17世紀には理解されていなかったでしょう。」
④ The fictions of the imagination may be connected to actual moral issues.
[訳]「想像力のフィクションは、実際の道徳的問題に関連しているかもしれない。」
[解説] 最終文に「別々のカテゴリーと考えられている道徳と想像力が密接に関係していることは不可解である」と記述されていることを判断すると、④が正解。
[語句リスト]
morality「道徳」・imagination「想像」・have something to do with A「Aと関係がある」・sympathy「共感」・grant「認める」・疑問詞+to 不定詞 「(疑問詞)~するべきか」・onward「以降」・denote「~を示す」・realm「領域・範囲」・duty「職務・任務」・obligation「(道徳上)の義務」・compulsory「強制的な」・optional 「選択な」・approvals「承認・許可」・sanction「制裁」・properly「適切な」・affix「~に貼り付ける」・apply to A「Aを適用する」・reflect on A 「Aを振り返る・思考する」・be connected with A「Aと関係している」・object「目的・物体・対象」・otherwise「別な方法では・他の点では・さもなければ」・allied「同盟の・同類の」・closely「密接に」・puzzle「悩ませる」・initially「最初の」・entirely「完全に」・imaginative「想像力豊かな」・break down A「Aを壊す」・be connected to A「Aと関係がある」
[文構造]
<From the seventeenth century onward>, moral [S] denotes[V] [the realm <of [duties and obligation][名詞①(of+名詞)]], of compulsory[名詞②(of+名詞)] and optional(※of+抽象名詞=形容詞 (形容詞を結ぶand)) approvals and regrets(名詞を結ぶand)>], the rewards and sanctions[S] (properly) affixed[V]< to human action>.
[和訳]
道徳と想像力は互いに関係があり、その両方が人間の共感の力と関係があります。 おそらくほとんどの人はそれだけのことを認めるだろう。道徳と想像力をどのようにそしてどこで結びつけるかを決めるべきかを試みようとすると、困難が生じます。17世紀以降、道徳は職務と道徳上の義務や強制的および選択的な承認と後悔の領域を意味する。そして、報酬と制裁は人間の行動に適切に結び付けられました。想像力は、物や人が今ではない、まだない、またはもうない、またはこれまで不可能だった世界の状態に適用されます。しかし、思考することは面白いことです。私たちが言うには、道徳は現実に関係しており、そうでなければ、私たち自身に似ている世界で道徳が本物であると信じています。別々のカテゴリーに属していないかもしれないという、道徳と想像力が密接に関連しているという感覚は、最初は私の主題である「道徳的想像力」の考えと同じくらい不可解です。