akshota0407の日記

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早稲田大学・人間科学部【一般選抜改革】

最近のことになるが、早稲田大学人間科学部は、「2025年度以降の一般入試改革」についてが発表された。今回は入試方式の変更点などを紹介していきたいと思う。

まず今回の大きな変更点の大枠を見ていきます。現在の人間科学部は、一般入試には「大学独自試験」・「共通テスト+数学選抜方式」・「共通テスト利用入試」の3種類で構成されています。今回の入試改革により、「大学独自試験」に「共通テスト」が導入されることで、すべての試験形態において、共通テストが必須になることが大きな変更点となります。現在では、政治経済学部国際教養学部を中心に行われている一般入試方式の共通テストと大学独自試験の両方が課されており、人間科学部も同様な試験形態となります。一方で、早稲田大学教育学部では「共通テスト利用+大学独自試験」を2023年から導入されますが、「大学独自試験」は別枠で入試形態があり、「大学独自試験」が520名(A方式+B方式)に対して、「共通テスト利用+大学独自試験」が130名(C方式+D方式)であることからも、圧倒的に募集人員も少ないことや従来の入試と「大学独自試験」の募集枠はほとんど変わらないことから、政治経済学部国際教養学部人間科学部とは異なった方向で入試が行われることになっています。今後は早稲田大学を受験する場合は、学部ごとに「やるべき対策」が異なる傾向が強くなるので、併願がしにくい環境になるのではないでしょうか。受験生の多くを見ていると、何となく「早稲田大学」に行きたいと考える人も多くいますが、実際には学部まで見据えて対策することが早期から求められることになるでしょう。

話は少し脱線をしてしまいましたが、具体的に人間科学部における入試の変更点を見ていくことにしましょう。人間科学部は、学部の性質上、文系でも理系でも受験が出来る学部であり、従来型では「文系方式」でも「理系方式」においても、選択科目は成績標準化が行われ、同じ枠の中で募集をしており、それぞれの方式で枠を設けることはしていませんでした。一方で、今回の入試改革では「国英型」(220名)・「数英型」(120名)でそれぞれに募集枠を設けて(昨年度から実施された、慶應商学部と同様な入試方式に変更)、大学独自試験では「理科・社会」を廃止して、「国英型」では「国語と英語」、「数英型」では「数学と英語」の試験となり、大学独自試験では1教科減という方式に変更となります。一方で、共通テストでは「国英型」では「国語」を必須、「数英型」では「数学」を必須として、選択科目は「理科・社会・情報・数学(数英型除く)・国語(国英型除く)」から1教科を選ぶことになるので、従来と受験科目数は変わりません。一方で、どちらの型も「共通テストが60点分、大学独自試験が90点分」が配点となっていることからも、共通テスト対策も入念にやっておくことが求められるでしょう。

ここからは教科別の配点について見ていくと、驚くことがあります。「国英型」の教科別配点では、英語(大学独自試験50点)、国語(共通テスト20点+大学独自試験40点=60点)、選択科目(共通テスト40点)となっており、一般的に文系の場合は英語の配点が一番高いことが多いのですが、国語の配点が高いのが特徴です。「数英型」においては、「国語」の配点が「数学」に変更されるので、英語の配点が50点、数学の配点が60点となり、英語よりも数学の配点が高いのが特徴となっています。理系の学部であれば、英語よりも数学の配点が高いところはありますので、「数英型」には違和感はありませんが、「国英型」には違和感があるでしょう。もちろん、このような大学が設定する配点には意図があるとは思いますが、ホームページでも公表されていないことからも、違和感があるような状態が残っています。

最後に一番受験生にとって気になるのは、入試改革による有利不利ではないでしょうか。ここからはあくまでも私の見解になりますが、2つの見方でお話を進めていきたいと思います。1つ目は「文系は不利になり、理系にとっては有利になる」でしょう。その理由は、早稲田大学が公表している2021年度入試結果の受験者数を文系方式と理系方式で比較すると、文系方式は4232人、理系方式は1131人となり、文系の方が理系よりも4倍受験者がいることになります。(合格者数は合算されているため明記なし)そんな中で、新しい入試改革では、「国英型」が220名、「数英型」が120名であることから、文系にとっては今まで以上に厳しい入試になるのではないでしょうか。このようになった背景には、人間科学部が文理融合を目指しているが、理系生が集まっていないことも現状にはあるのではないでしょうか。実際に、従来から実施している「一般入試(数学選抜方式)」が大学入試改革でも据え置きになっていることからも、理系生を増やしたいという側面はあるでしょう。

次に2つ目は、「第1志望校とする受験生には有利になる」でしょう。実際、早稲田大学人間科学部は本キャンパスではなく、所沢キャンパスであること、さらに、第1志望学部と決める人は少数派であり、どうしても早稲田大学に行きたい人が併願して受ける受験生も多くいることを考慮に入れると、私立大学で共通テストと大学独自試験を切り分ける受験生が多いことからも併願の割合が減ることが見込まれます。その結果、第1志望校としている受験生にとっては有利に働く可能性は高いでしょう。もちろん、早稲田大学政治経済学部のように「数学1A」を必須とするように、受験科目が増えるわけではないので、政治経済学部のような大きな影響を受けるわけではないと思われますが、多かれ少なかれ受験者数は減ることが見込まれるでしょう。

このように今回は、2025年度から実施される早稲田大学人間科学部の一般選抜改革について見てきました。入試改革により、共通テストを必須化する動きは、年々微増傾向にあります。私大受験生のとっても、センター試験よりも、共通テストの方が位置づけとしては高くなっており、共通テスト対策も含めて考える必要性が今まで以上に必要となってきました。共通テストと大学独自試験の学力が全く異なるとはいいませんが、形式や求められていることが異なるなかで、どのように対策を進めていくのかを計画的に組み立てることが重要になり、受験の早期戦は加速しているように思います。だからこそ、受験生はいかに早い段階で情報をキャッチして、行動につなげることを意識して、勉強を進めていくことが求められていくでしょう。

 

【関連リンク先】

25_19_ippan_information.pdf (waseda.jp)

25_19_ippan_QA.pdf (waseda.jp)

2023年度以降の教育学部一般選抜改革について (waseda.jp)

 

【関連ブログ】

早稲田大学・教育学部【2023年度以降入試】 - akshota0407の日記 (hatenablog.jp)