akshota0407の日記

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早稲田大学・教育学部【2023年度以降入試】

早稲田大学教育学部では、2023年度以降の一般入試から従来型の大学独自試験だけではなく、共通テストと大学独自試験の成績で合否判定を行う新たな入試が始まる。従来までは、共通テスト(センター試験)を利用した入試が行われなかったことを考えると、大きな変更点と言える。今回はこの入試が始まった背景や入試制度についてまとめていきながら、受験生の動向がどのようになるのか予測していきたいと思います。

まずは入試制度の概要から見ていくと、「現行の学部独自試験の方式(文科系(A方式)、理科系(B方式)に加え、大学入学共通テスト5教科7~8科目と学科ごと(理学科のみ専修ごと)の独自試験の合計点により選抜する方式(共通テスト+一般(C方式)を新設するということ」であった。さらに、この入試の狙いについては、早稲田大学のホームページでは、「従来までは特定の専門分野について深く理解している受験生を選抜してきたが、今後は価値観が多様化しかつそれらが顕在化する現代社会において、これまでの3教科入試で評価してきた深い専門性に加え、柔軟な思考力、豊かな教養や論理的思考能力と言語運用能力を評価する入試体制が必要となるため、大学入試共通テストで5教科の知識・技能を評価した上で、思考力・判断力・表現力を評価する論述問題を中心とする独自の二次試験を課す新しい一般選抜方式を2023年度より導入することになりました。」と記載されている。つまり、早稲田大学教育学部では、専門性だけではなく、多様な人材を求めていることが分かります。一方で、次年度からC方式という新しい入試が始まりますが、従来型の大学独自試験と併願は不可であることも考慮に入れると、C方式に出願するのは、国公立大学を志望する人が出願する傾向になり、私立志望者は従来のA方式・B方式で受験することになると思われます。実際に、次年度からのA方式とB方式の募集枠は、教育学科・教育学専修は100名から95名、社会科は145名から140名に減りますが、それ以外の文系学科では募集枠の大幅減少はないので、合格者数の減少はあまり影響されないのではないかと考えることが出来ます。

一方で、この新たなC方式が来年度から始まることで、大きく変更になるのは、今年度までA方式・B方式では「政治・経済」・「生物基礎・生物」・「地学」で受験することが出来ましたが、大学独自試験が廃止されることです。来年度、「政治・経済」で受験をする場合は、従来の大学独自試験は廃止されるので、C方式で受験をして、共通テストで「倫理・政治・経済」を選択して、数学・理科も必須になります。なので、実質的には私立文系で「政治・経済」で受験することは難しくなるでしょう。さらに、理学科・生物学専攻は「生物基礎・生物」の受験が廃止されることで、共通テストが(5教科7~8科目【国公立型】(C方式)または3教科5科目【私立型】(D方式))必須になることは大きな変更点です。生物学専攻は、C方式の募集人員が15名、D方式の募集人員が10名とC方式の国公立型が5名募集枠が多いのも大学がどのような人材を求めているのかを表しているように思います。

ここまでは、共通テストに着目していましたが、この入試では2次試験として大学独自試験も課しています。この大学独自試験は、専門性が問われるような出題をする学科、総合問題が出題される学科、A方式・B方式と同一日程で行うので同一問題を扱う学科や一部同一問題を出題するする学科があります。なので、自分が受ける学部がどのような出題がされるのかを見ておく必要があります。現在は、早稲田大学のホームページ上で、理学科生物学専修・理学科地球科学専修・数学科のサンプル問題は公開をされており、それ以外の学科においても2022年3月末までに公開がされるので、1つの指標になるでしょう。

このように、早稲田大学教育学部は来年度から大きな入試改革を行いますが、大学が求める人材を確保することも重要ですが、懸念事項もあります。昨年度から総合問題を導入した早稲田大学政治経済学部上智大学青山学院大学は大幅に受験者数を減っていること、A方式・B方式と併願が出来ないこと、さらに国公立受験者が出願を多く占める可能性があること、このようなことを考慮に入れた場合は、C方式で受験者数で確保することは、難しいのではないかと考えることも出来ます。果たして、来年度の入試でどのような結果になるのか、注目すべき事柄であるのは間違えないでしょう。

【参考文献】

2023 年度以降の教育学部一般選抜改革 – 早稲田大学 (waseda.jp)

2023年度以降の教育学部一般選抜新方式(C方式、D方式)のサンプル問題公開について【生物学専修、地球科学専修、数学科】 – 早稲田大学 教育学部 (waseda.jp)

総合問題に変更することの私立大学側のリスク - akshota0407の日記 (hatenablog.jp)