akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

新年度に向けて

大学受験であれば、共通テストが終わり、私大入試が2月1日から本格的に始まることから、受験生もラストスパートに向けて必死に勉強をしている時期であるだろう。塾・予備校では、最後の追い込みとして、大学別の直前講習が行われているところも多いのではないだろうか。一方で、教育業界で働く社員は、受験生の最後の激励や直前期の相談を受けたりしてフォローもするが、現在高校1年生や高校2年生の次年度に向けた受講提案をする時期でもあるだろう。今回は、次年度に向けた講座提案をするときの注意点について、塾講師のアルバイト時代に社員から言われたことを思い出す機会があったので、このことについて書いてみようと思います。

私は塾講師のアルバイト時代でも、大学4年生の頃は教えるだけではなく、校舎運営もやっていたこともあり、新年度の講座提案を実際にやっていました。ある一定の数値をクリアするとアルバイトではありましたが賞与がもらえる仕組みもありました。しかし、社員が数値の見込みが取りにくい生徒を私に振ることで、自分の評価を上げようとしていたことが見えてしまったので、こういう理不尽な人もいるんだと思ったこともありましたが、この社員から、講座提案をするときには、「物売りにならず根拠をもって提案することの重要性」を必ず伝えるように言われました。営業という側面もある中で、当たり前のことを言っているように思いますが、保護者相手にするときは意識するとは思いますが、生徒相手に話をしていると無意識に忘れてしまうこともあると、最近は感じるような出来事がありました。先輩や同期の面談を見ていて、講座を売ることが目的になっていて、それぞれの生徒の学校での講習や勉強状況を考えて講座提案が出来ていないと感じたからです。志望校だけ見て、この講座が必要と伝えるだけで、そこには生徒に寄り添うこともないし、「ただ入試に必要だから」という理由でノロマをクリアするような考え方が根底にあるようにしか思えないし、おそらく高校生ぐらいになれば、なんとなく感じるはずです。つまり、学校で講習を多くやっている生徒に受験科目に必要な講座を提案することは、予習や復習が追いつかず消化不良になるのではないでしょうか。このようなことを防ぐためにも、1人ひとりの状況に合わせて、「学校でも講習があって充実しているのに関わらず、塾でも勉強をしなければいけないのか?」や「他塾で同じ教科を取っているのに、通っている塾でも授業を取らなければいけないのか?」を考えるべきなのではないかと思います。生徒・塾の職員と立場は異なっていても「第1志望校に合格したいということ」は変わりません。その実現に向けて、その子にとってベストなプランを立てることが本質なのではないかと思います。このように書いていますが、もちろん、営利目的である塾・予備校はノロマは必要ですし、少子化が進んでいる状況で、1人あたりの受講講座数が重要であることは確かです。しかし、重要なことは、根拠をもって提案することは重要であり、自分のポリシーとして貫くべきところではないかと思うようになりました。

このように新年度の受講は、講習よりも多くの収入になるため、重要なことであることは事実です。しかし、私は「第1志望校に合格することが目的であり、講座を売ることが目的ではない」と思います。綺麗ごとかもしれませんが、このような気持ちが薄れていけば、この仕事をしている意味や罪悪感を感じるようになってしまうのではないでしょうか。