akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

「授業」で塾選びをする時代は終わりなのか?

教育業界で働く人たちにとって、3月から4月にかけては、新年度に向けて問い合わせが多くなる募集シーズンであるため、繁忙期シーズンである。また、経営側の目線からしても、受験を終えた生徒は卒業をするため、新年度の募集を強化しなければいけない時期でもある。今回は、大学受験を専門とする塾で働いている私から見て、最近の高校生や保護者を対応をすることで、感じていることをブログで書いてみたいと思います。あくまでも、私が勤務をしている特定の地方校舎で感じていることであるため、すべてに当てはまるわけではないので、その点は注意をしていただいて読んでいただけると嬉しいです。

さて、私が勤務をしている塾の規模感をお伝えをしておくと、高校生であれば、比較的知名度は高く、名前を聞けば知っていると多くの人が言ってくれる塾だと思います。そんな中で、私が勤務している塾では、他塾に比べて経費をかけているのは「授業」で、大学生ではなく、業界の中でもトップレベルの講師を採用して授業を行っているところが強みになっています。もちろん、他塾に負けない強みは他にもありますが、多くの経費をかけているのは「授業」なので、ここは押すべきポイントと言えるとは思います。しかし、そんな中で、体験授業を受けても「決めてにかける生徒」や「入塾しない生徒」も多く存在をして、このような生徒は「授業の質で塾選びをしているわけではない(もちろん、授業が合わなかったなどの理由もありますが)」と読み取ることが出来るでしょう。このようなことが、1人や2人で起こっていることではなく大人数で起こっているので、生徒や保護者が求めている1番の判断基準は、授業の質ではないと疑わざるを得られないでしょう。ニーズが一致していないのにも関わらず、講師の人件費を高く支払って、選んでもらえない校舎という構図になっている状態は、個人的にはもう「授業」に経費をかけるのを辞めて、別のところにお金をかけたらと思うぐらいの気持ちになっています。

さて、ここから大切になってくるのは、「生徒や保護者が塾に求めていることは何なのか?」を考えることは重要になります。教育業界のトレンドは、少子化の影響もあり1人にかける教育費は高くなっていることもあり、きめ細かに指導をしてくれる個別指導やサポート体制を求める傾向にあるでしょう。授業の質も一定線までは求められますが、それよりも「ちゃんと面倒を見てくれるか」や「課題や宿題が出るのかや管理してくれるのか」を求める傾向にあるでしょう。実際に、私の経験でも入塾相談時には、「いつでも質問することは出来ますか?」や「面談はどのくらいの頻度でやってくれますか?」といった内容はまだよいのですが、「内気な性格なので自分で質問が出来ないんですが、面倒を見てくれますか?」などの過剰なことを求める保護者も実際に存在する。個人的には、小・中学生であれば分かりますが、高校生になっても管理されないとやらないのはどうなのかと思いますし、もっと強い言い方をすれば、子どもは「過保護」になっていると言えるかもしれません。もちろん、教育業界で生き残っていく中でも、受け入れることも必要であるとは思いますが、子どもを育てるという観点からは考えなければいけないことかもしれません。さらに、業界全体で大きな影響を受けたのは、スタディサプリなどの予備校講師の授業が自宅で受けれる環境になったことで、塾に通う目的が授業だけではなく進捗管理などのサポート体制も含めて求めるようになったことも考えられるでしょう。このような時代の変化を考慮に入れると、今後の塾業界は授業だけで生き残ることは難しくなり、よりサポート体制が求められていくようになるのは間違えないでしょう。