akshota0407の日記

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方針転換の重要性

今回は日経オンラインニュースで、気になる記事を見つけた。「秀英予備校、校舎の7割を小型に、集団授業はオンライン」にという内容でブログを書いてみようと思います。

教育業界は、少子化新型コロナウイルス感染の影響もあり、大きな影響を受けている。さらに、自宅で映像授業を見ることもできるコンテンツが充実したことにより、塾・予備校に通うことなく、プロ講師の授業を受けることが出来たり、顧客にはさまざまな選択肢が与えられてようになった。そんな中で、静岡に本社をもつ秀英予備校では、「今後10年で直営校舎の7割を対面の集団授業を行わない小型の校舎に転換を行い、オンライン授業にシフトする」ことを発表したのであった。

このような背景には、秀英予備校が行っているオンライン授業が好調であることや、途中解約率が対面の授業が2~3割なのに対して、オンライン授業は1割以下であるという理由もあるが、地方では校舎の撤退が相次いでいることも背景にはあると、記事では伝えられている。さらに教育業界で働いている私から見れば、集団授業の塾・予備校は、人が集まるターミナル駅に設置するため、家賃が相当かかってしまうため、収益を出すことの難しさもあるのではないだろうか。実際に、塾・予備校業界全体を見ても、校舎閉鎖の動きは少なからずあり、今年度は「駿台」でも藤沢校とあざみ野校を閉校されたり、秀英予備校でも首都圏で言えば「小田原本部校・厚木本部校」が閉鎖されている。秀英予備校は静岡を中核としている塾・予備校ではあるが、対面授業の縮小に対する動きは見受けることが出来るだろう。

そんな中で、秀英予備校のオンライン授業では、ZOOMを使用した授業であるため、生授業を配信するような形で行われ、中学生は1回45分の授業を20回で1万3200円という価格で行うそうです。塾やレベルによって異なる部分もあるが、部活終わりに通塾をすることや学校の授業分数に合わせて授業が行われることを考慮に入れると、1日に45分または50分を1コマとして、2コマ分を授業があるのが標準的であるので、他塾で言えば1教科2ヵ月で1万3200円と考えると、他塾にくらべれば、半分程度の値段で受けれることが可能になるだろう。一方で、スタディサプリのような、さらに価格が安い映像授業も台頭する中で、生徒のフォロー体制など授業以外の強みも重要になってくるだろう。他にも、オンライン授業では、「自宅で生徒が受講するため、保護者からも今まで以上にどのような授業をしているのかを把握されやすくなること」や「対面ではないからこそ、授業の質だけが勝負になること」になる。ここでは、大学受験部で具体的に例を挙げれば、秀英予備校は全国的な質の高いスタディサプリの関先生や堺先生、河合塾の幸長先生などが在籍をしていた。つまり、講師の質を生み出すノウハウはあるはずである。しかし、昨年度で幸長先生は秀英予備校の出講が終了しており、講師の他塾への流入があるのも現状としては課題であるように思える。オンライン授業で求められる、授業の質を担保するために、大学受験部に関しては大きな課題があるのではないでしょうか。

秀英予備校だけではなく、「集団授業」を中核としている塾・予備校は、今後も厳しい状況は続くだろう。その理由には、人が集まることを前提とした授業であり、少子化や顧客がさまざまな種類を選ぶことが出来るようになったからです。そんな中で、生き残るためには、過去に縛られることなく、時代やニーズに合わせて、方針転換も必要であり、おそらく生き残っていくことはできないでしょう。

【参考文献】

秀英予備校、校舎の7割を小型に 集団授業はオンライン  :日本経済新聞 (nikkei.com)