akshota0407の日記

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教育業界の今後について【大手予備校】

教育業界は、子どもの数が減っていることからも分かるように、なかなか厳しい業界であるのは言わずもないだろう。例えば、2014年に代々木ゼミナールが校舎の7割を閉鎖したニュースは記憶に新しいだろう。さらに現在では、個別指導や映像授業の塾が当たり前の時代にもなっている。他にも、スタディサプリや学研プライムゼミなどの自宅でもプロ講師の授業が視聴が出来る環境も整備されるようになり、さまざまなニーズに合わせて選べるようになった。専門的に言うのならば、教育業界はレッドオーシャン状態になっている。そんな中で、生き残りをかけた争奪戦が始まっているのである。今回は、大手三大予備校と言われる、代々木ゼミナール駿台河合塾に着目して、話を進めていきたいと思う。

代々木ゼミナール

昨年を振り返ると、代々木ゼミナールYOUTUBEに力を入れた印象が大きかった。例えば、世界史の佐藤幸夫先生と化学の亀田和久先生が12月に早慶直前対策イベントを行った。さらに、今年度から駿台代ゼミで共同で行われるようになった、早大オープン・慶大オープンに向けた広報イベントとして、駿台の英語科講師斎藤資晴先生と代ゼミの数学科講師荻野暢也先生がYOUTUBEで予備校の垣根を越えて行われた。業界全体が難しい中で、ライバル同士である予備校が共同といった一面も見られた出来事であった。さらに、代ゼミでは従来「春期講習」ではなく、体験授業を置いていたが、来年度から早期獲得を意識した「春期講習」を開講することがホームページ上に掲載されており、東進ハイスクールのように早期特典として、講座を無料で受けれるようになっている。今まで以上に、新しい取り組みから、新規獲得を狙っている。代々木ゼミナールは、自校舎だけでなく、代々木ゼミナールサテライン予備校として、塾に映像授業を販売もしており、そこからも収益を得ている。今年度の直前講習はすべて映像授業で行われたりと、予備校業界としては大胆な行動とも見える。このように代々木ゼミナールは、さまざまな取り組みを行う姿勢は、今後も注目をするポイントになるだろう。

駿台

駿台予備校と言えば、首都圏であればお茶の水校を本拠地としており、現代文科講師の霜先生、「大学への数学」を執筆している数学科講師の雲先生、他にも優秀な講師陣が揃っているだろう。さらに東海・関西地区で言えば、ドラゴン桜のモデルとなった、英語科講師の竹岡先生もいるように、予備校業界の優秀なトップ講師が所属している。しかし、駿台の場合は、優秀な人材を地方に送らない傾向が強く、その結果もあり、今年度をもってあざみ野校と藤沢校が閉鎖することが決定した。一方で、コロナウイルス拡大影響もあり、今年度は自宅で見ることが出来るオンライン授業を提供することを始めた。もともと全国でトップ講師の授業は映像授業で提供をしていたこともあり、スムーズに対応が出来た背景であるかもしれません。一方で、先ほど紹介した竹岡先生は、駿台の映像授業も学研プライムゼミでも出演をしており、さらに共通テスト対策講座は両方あり、予備校に所属という言葉はないかもしれませんが、対立構造を生む可能性もあるでしょう。さらに、駿台代々木ゼミナールと同様に、実力派講師にはオリジナル講座を担当することが出来るのも特徴的である。一方で、講習の時間割を見ると、人気や実力のある講師とそうでない講師では、コマ数のひらきが他の予備校よりも大きい。このように見ていくと、「いかに人気実力派講師の授業に人を集めることが出来るか」が生き残るために鍵となっていくのかもしれません。

河合塾

河合塾駿台代ゼミと違って、単科ゼミをもたないことは特徴的である。チームでよりよいテキストを作っていく姿勢があり、全国で統一されているのが特徴的である。さらに、多くの予備校では、人気がある講師を受験学年だけを担当するとがほとんどである。しかし、高校2年生から早期獲得を向けて、人気講師を高2と高3で担当させることで、講座運営を行う方向を加速させている。今までも現代文科人気講師の木村哲也先生や英語科人気講師の成川博康先生などは、このようなことをやっていたが、これまで以上に加速するような動きが見受けられた。例えば、柏では隼坂先生が高2のスタンダード古文を担当したり、あざみ野では天倉先生が高2のトップレベル英語を担当するようになる。今までも入塾金無料キャンペーンや講習時に共通テスト講座500円キャンペーンなど早期獲得に向けた動きもあったが、講師で選ばれる予備校だからこそ、生き残りをかけて質を向上するための取り組みがより激化したように思える。さらに、河合塾は古くなった校舎はリニューアルをすることで、生徒が勉強をしやすい環境づくりを行っている。昨年度であれば名駅校と池袋校、今年度も千種校と自由が丘校がリニューアルする予定である。このように見ていくと、長期的に通ってもらうために、早期に選んでもらう予備校を目指した戦略を成功することが、今後の生き残りをかけて重要になってくるだろう。

このように三大予備校を見てきたが、それぞれの予備校が生き残りをかけて戦略を立てている。この三大予備校は、それぞれがライバル同士であるのはもちろんだが、東進ハイスクールをはじめとする映像指導塾、高校受験でお世話になった塾で大学受験コースがある塾、勉強スケジュールに特化した武田塾、個別指導塾などさまざまなライバルがいる中で、自身の強みを売りに出来るかが重要になってくる。新年度に向けて、いかに生徒数を確保できるかどうかは、冬期講習の今から戦いは始まっているのだろう。

【参考文献】

校舎大幅削減の代々木ゼミナールから見える予備校業界の実情とは(THE PAGE) - Yahoo!ニュース

代ゼミ、校舎の7割閉鎖へ 柏、津田沼など20校、来春以降募集せず | 千葉日報オンライン (chibanippo.co.jp)

大学受験予備校の代々木ゼミナール (yozemi.ac.jp)

【オンラインイベント】世界史・化学で差をつける!代ゼミ人気講師が教える早慶直前対策&お悩み相談会 - YouTube

【アーカイブ版】代ゼミ×駿台の人気講師に聞く!魔の10月を乗り越えるための受験力向上講座 - YouTube

【高校生】現役オンライン授業|大学受験予備校 駿台予備学校 (sundai.ac.jp)

大学受験の予備校・塾 河合塾 (kawai-juku.ac.jp)

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