akshota0407の日記

自分自身が書きたいことや伝えたいことを書くブログです。

「2月の勝者」というドラマを見て

現在、日本テレビ系列で毎週土曜日の22時から「2月の勝者」というドラマが放送されています。このドラマは、中学受験を目指す学習塾が舞台になっており、中学教員から転職して塾になった新任塾講師とスーパー塾講師の考えや方針の違いもありながらも、生徒を志望校合格に目指す教育系のドラマである。このドラマは、毎回、新任塾講師は「理想」や「学校」を軸な考え方をしていて、スーパー塾講師は「経営」という軸な考え方をしていて両極端な考え方をすることで、対立が起こることで話が始まり、最終的にスーパー塾講師が解決するような形で話は終わる。このように、塾の運営や経営目線でも描かれているのが特徴的であり、今までのドラマと違った視点で描かれている。今回はスーパー塾講師の発言をいくつか紹介させていただき、教育業界で働いている私の考えていることを含めて、述べていきたいと思います。

① 塾講師は教育業ではなくサービス業です。
当たり前のことではありますが、塾は学校と違って、生徒数や受講数が少なければ、他の企業や会社と同じように潰れてしまいます。当然、ノロマがありますし、達成すれば昇給につながります。そのため、講座追加や特別授業や講習の営業という側面があるのは事実です。しかし、学校には出来ない「プロ講師と呼ばれるような講師による授業」や「志望校対策」や「個別指導」などあらゆる目的に対応した塾があります。さらに、大学受験で言えば、総合型選抜入試がある中で、小論文や面接の対策を個別で対応できる塾も注目されており、学校では出来ない教育を提供できる場でもあるのです。

② 合格のために必要なのは、父親の「経済力」そして母親の「狂気」です。
塾は学校と違い、営利目的であるため、お金を払った対価として、授業や知識を提供することになります。逆に言えば、お金を払った分だけ、対価も大きくなるため手厚いフォローをすることが可能になります。このような点でも、「経済力」は必要と言えるでしょう。さらに、中学受験の場合は、「母親と接することも多いこと」や「夕飯の弁当を作ること」や「送迎をすること」など母親の協力なしでは乗り越えることが出来ないことからも、母親の「狂気」も大切であることは明らかでしょう。

③ 中学受験は「課金ゲーム」です。
中学受験に限らず、高校受験・大学受験でも同じことが言えるでしょう。さらに、課金は「いつ」課金するのかも大切になってきます。みんなが勉強するときに「課金」をしても、そんなに大きな効果はありません。大学受験ならば、高校2年生などの非受験学年でどのくらい「課金」出来るか勝負になります。受験学年になってから、課金を始めても成功する人もいますが、難関と呼ばれる学校を目指すのであれば遅いです。このような学校を目指している人ほど、早期から対策をしているので、課金はなるべく早い段階でしておくことが必要です。実際に受験生を見てみると、もう半年早く始めていれば、「第1志望校に合格していたのでは?」と思う生徒もいたりします。時間は過去に戻すことが出来ないからこそ、早期から対策することが必要なのでしょう。

このように挙げてみましたが、「2月の勝者」というドラマは塾の経営や運営視点でかなり着実に描かれています。他にも、成績優秀クラスが生徒数が少なくなっていたり、新任塾講師には一番下のクラスを担当させたりと、塾業界でもよくあるようなことです。このドラマを見て、塾に通っている子どもをもつ保護者の方がどのように感じるかは人それぞれだと思いますし、どこまでが正しいと受け止めてみるのかも人によって異なるとは思いますが、教育業界で働いている人から見れば、言葉には出さないけれども、事実にあたる部分は多いと思います。テレビは影響力も大きいため、このドラマを通じて、塾の見方や考え方も変わっていく人も多く現れるかもしれません。さらに、塾業界に対する見方や考え方も変わっていく可能性を秘めているドラマになるかもしれません。