akshota0407の日記

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過去問活用法

受験生の多くが10月になると、「いつから過去問をやればいいですか」や「どのように過去問を使っていけばいいですか」や「最新年度は取っておいた方がいいですか」や「第1志望校からやるべきですか」などのさまざまな質問が寄せられます。しかし、過去問の取り組み方は、勉強方法がたくさんあるのと同じように、答える人によって、やり方はたくさんあることは事実です。ここでは、私の考える「過去問」の取り組み方を書いていきたいと思います。

本題に入る前に、「過去問を解く」目的を知ることから考えてみることにしましょう。私は過去問の目的は、時期によって、2つの目的があると考えております。10月~11月にかけての目的は「自分の実力と志望校のギャップを知り、克服するための施策を考えること」、12月~直前期にかけての目的は「本番に向けた予行練習」であると考えています。しかし、12月~直前期にかけての目的に関しては、塾・予備校で志望校対策の授業が直前講習を使えば、補うことが出来ますので、「自分の実力と志望校のギャップを知り、克服するための施策を考えること」が最大の目的と言えるでしょう。このように、目的が明確になれば、どのように過去問を取り組んでいくべきか明確になります。

まずは、解き方に関することですが、試験時間と同じ時間で解き、終わらなければ延長して解くことを推奨しています。なかには、まとまった時間を取ることが難しいことを理由に、大問ごとに解く生徒もいますが、それでは「全体像」が見えないし、時間配分のシュミレーションが出来ないという理由からもおススメは出来ません。つまり、科目の力だけでなく、自分のコンディションや学習習慣も振り返りが出来る状態にしておくと、普段の勉強から意識しなければいけないことも見えて、改善するべきことが明確になることで、具体的な施策につながり、次の学習につなげることが出来ます。

他にも、どこの過去問から解くかという質問が寄せられますが、「第1志望校の最新年度から解くこと」を推奨します。その理由は簡単で、早い段階で、第1志望校でどのような問題が出題されているかを知り、自分の学力とのギャップを知れば、対策をする時間に多くを費やすことが出来るからです。これも「過去問を解く」目的をしっかり認識していれば、当たり前の答えになるでしょう。

このように過去問のメリットを伝えていきましたが、実はデメリットもあります。それは、「予備校や塾の授業」や「参考書・問題集」とは違って、体系的な学習が難しいことから、成績を上げる道具としては不向きであることです。実際に、過去問の解説を見てみると分かりますが、1:1対応の解説が多いことで、次に出題されたときに活かせないため、体系的な学習は難しいです。また、設問のレベル感が記載されていないため、これは入試で取らなければいけない問題なのか、あるいは捨て問なのか分からずに、捨て問の復習で時間を費やしてしまう可能性もあります。以上のことを考えると、過去問はあくまでも、「自分の弱点分野」を探すことが目的であり、「成績を上げる道具」ではないことを認識することが重要です。

受験生は「過去問をやること」に囚われて、目的を見失っている人が多くいます。「なぜ過去問をやるのか」の目的意識をもって勉強することが、どれだけ大切であるかを知った上で、取り組むことが必要なことを忘れずに取り組んでもらいたいものです。