akshota0407の日記

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英語外部利用入試について

以前のブログでは、「総合問題」について書いていたが、今回は大学入試改革の柱でもある「英語4技能(外部)利用入試」について述べていきたいと思う。まずは「4技能」とは、「リーディング」・「リスニング」・「ライティング」・「スピーキング」のことである。しかし、共通テストは昨年度も今年度も「リーディング」と「リスニング」の2技能で出題される。その理由としては、「ライティング」は記述採点が求められ採点が難しく、「スピーキング」は大勢の受験者がいることから、共通テストに取り入れることは難しいことが挙げられる。そんな中で、「ライティング」や「リスニング」の学力を測るために用いられているのが、英語の民間試験であり、この試験の結果を点数化することで合否判定がに使われることになる。

このように見ていくと、英語の確かな学力を測るという視点で見れば、英語外部利用入試はいいものと見れるかもしれない。しかし、現状は必ずしも良いものか疑問に思ってしまう点がある。今回はそのように感じてしまう理由を言及してみたいと思う。

1つ目の視点として、受験生の勉強に対する負担という視点で述べていきたいと思う。4技能と言われているが、実際には、学校の授業でも大学入試問題においても、リーディングの要素がかなり強く、受験大学によっては、「リスニング」や「ライティング」は出題されない。(もちろん「スピーキング」においても)時間がない受験生にとって、出題されない分野に時間をかけることは得策なのだろうか疑問に思ってしまう。確かに「やった方がいいかも」しれないが「やるべきこと」に時間を割くことが、受験生にとって正解なのではないだろうか。もちろん、受験生ではなく非受験学年が受験に利用するために取得することは大賛成である。また、多くの大学で出願時の2年間という条件があることから、高校2年生で取得をすることが望ましいと指導する人が多いだろう。このように考えると、大学受験は今まで以上に「早期戦」かつ「情報戦」になっていることは間違えないだろう。

2つ目の視点として、英語外部利用入試は他教科勝負になる可能性が高いということである。英語外部利用入試には、さまざまなパターンがあり、大学や学部によって異なるが、多くの場合は、一般入試と別枠で入試方式を設けて「英語免除」または「スコアによる段階的な点数化」のパターンが非常に多い。例えば「英語免除」の場合は、英語を点数化しないことから、他教科勝負になることは、すぐに分かるだろう。さらに「スコアによる段階的な点数化」においても、非常に細かく段階がある点数化の設定をされていることは少なく、多くの場合は3段階から5段階などで判定され、差をつけることが難しくなっており、どうしても他教科勝負になってしまうのである。細かく段階を設定すればよいと思うかもしれないが、大学側がさまざまな外部利用試験がある中で、不利がないように点数化をするためには仕方がないことではあり、CEFRを見ても幅が大きくなっていることからも判断することが難しいことが分かるだろう。一方で点数化を実際に行っている大学の代表もあり、例えば上智大学のTEAP利用型入試や立教大学は点数化を行っており、英語のスコアが一般入試の成績に反映されるのである。

このように考えてみると、国際系の学部では英語4技能のスコアが必須であるところもあるが、それ以外の大学では、1つの入試方式の手段や選択肢であるという認識でいるべきだと個人的には考えています。選択肢がたくさんあった方がよいという考え方もありますが、時間は限られており、何を優先順番で考えていくのかや選択肢を捨てる勇気も時には必要なのではないかと思います。その判断をするためには、客観的なデータは必要であることからも、受験は「情報戦」なのかもしれません。