akshota0407の日記

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早大(文・文構・商)・4技能利用入試

この時期になると、受験生は学校や塾などで個別面談を終えて、最終的な受験校を決める時期になっているだろう。この時期に決めるメリットとしては、現役生の場合は「理科・社会の勉強が1周終わった時期であること」で本格的な過去問演習をするための知識が入っている状態になっている状況だけではなく、「11月に行われた模試結果から現状の成績を客観的に見ること」が出来るからである。さらに、受験校がこの時期に決めることで、安全校の過去問を解くことや出題傾向に合わせた対策をすることが可能になります。このようにさまざまな観点からも受験校を決める時期は、11月後半~12月前半が最適であることが分かるだろう。さらに、現在の大学入試では「4技能利用入試」と呼ばれるものもあるが、入試で有利に働くものもあれば、あまり有利に働かないものもあります。今回は、私立の最難関大学である早稲田大学の4技能入試が行われている文・文化構想学部と商学部を事例にお話をしていきます。(ちなみに、国際教養学部は、「共通テスト」・「個別学力試験」・「英語4技能入試」の3つを点数化することから、別枠で4技能入試が行われていません。)

まずは、文・文化構想学部は出願型であり、出願条件として4技能のスコアを利用しますが、一般入試の点数化は行いません。また、個別学力試験の英語が免除となり、国語と選択科目の2教科で受験をすることになります。昨年度の入試結果を見てみると、文学部の一般選抜型は合格最低点が130.8点/200点(65.4%)、英語4技能テスト利用型の合格最低点が87.5点/125点(70%)、文化構想学部の一般選抜型は合格最低点が130.6点/200点(65.3%)、英語4技能テスト利用型の合格最低点が85点/125点(68%)となっています。点数化される教科は異なりますが、英語4技能テスト利用型の方が合格最低点が上がっており、あまり有利であるとは言えない状況ではあります。もちろん、文・文化構想学部の英語が他教科に比べて点数が取りにくいと言われていますが、このことを考慮に入れても、多少は有利になる部分もありますが、かなり有利とは言えないのではないでしょうか。

一方で、早稲田大学商学部を見てみると、「英語4技能テスト利用型」120.05点/205点 (58.7%)、「地歴・公民型」131.35点/200点 (65.6%)となっており、圧倒的に英語4技能テスト利用型が有利であることが分かるでしょう。商学部の「英語4技能テスト利用型」の場合、「地歴・公民型」と併願出来ませんが、「英語4技能テスト」は英検準1級合格以上で出願可であり、英検1級をもっていれば5点加点されます。なお、早稲田大学の発表によると昨年度の英語4技能のテストの平均点は0.760点でした。おそらく、ほとんどが英検準1級でも出願したことが予測できます。(英検準1級を取得していれば出願できますが、点数化はされません)

このように、文・文化構想学部と商学部を見てきましたが、英語4技能の評価方法は大学・学部・入試方式によって、さまざまです。大学入試が複雑化することで、実態が見えなくなっている人も多くなっているのではないだろうか。実際に「入試は情報戦」と言われるように、いかに情報を仕入れて、判断できるのかは受験に必要なチカラであるのかもしれません。

【参考文献】

2021_3.pdf (waseda.jp)