akshota0407の日記

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思考力が問われる問題とは?

今回のブログでは、いつもと違った形でお届けすることになりますが、大学入学共通テストの「地理総合・地理探求(試作問題)第4問・問4」で見つけた、興味深い問題を紹介してみたいと思います。この問題は、前提知識を多く必要としないため、地理を勉強していなくても、思考力を使えば、答えを出すことも出来る問題だと思いますので、大学生や社会人の人でもぜひ取り組んでみてください。時間がある方は、ぜひ問題を解き終わったら、誰かに解説をするときには、どのように説明するのかを考えると、この設問の深みも出てくるので、ぜひ挑戦してみてください。

問題は解けましたでしょうか?もちろん、この問題は「資料」を覚えているから解ける問題ではなく、論理的に物事を考える力(思考力)を問う問題でありますが、この問題で大切になるのは、さまざまな情報がある中で「どこに着目をするのか」が大切になるだろうし、もちろん解き方は1通りとは限らないでしょう。また、この問題をなんとなく解けても、相手に根拠を立てて説明するとなれば、もう1段階高いレベルの理解が必要となるでしょう。さて、みなさんはこの問題をどのように読み取り問題を解きましたか?それではここからは、私の考えた解説は以下のようになります。

【解説】

まず「東京都」と「航空」・「鉄道」全体のA~Cの結びつきを考えると、「A:1254+38=1292(万人)」、「B:2089+24 = 2113(万人)」、「C: 655+2054=2709(万人)」となる。以上のことを踏まえると、三大都市圏である「愛知県」や「大阪府」は(B)または(C)になることが分かり、消去法から【A】を「北海道」とみなすことができる。次に、「北海道」は「愛知県」や「大阪府」に行く場合は、距離が遠いことから、「鉄道」よりも「航空」を利用する人が多いことから、【サ】を「航空」、【シ】を「鉄道」となる。最後に、「愛知県」と「大阪府」の判定になるが、「東京都」から「大阪府」に行くよりも、「東京都」から「愛知県」の方が近いため、「鉄道」を利用することが多いことから、【B】を「愛知県」、【C】を「大阪府」となる。以上のことから、解答は②が正解。

次年度から大学入試は大きく変わり、大学入学共通テストでは国語の大問が4題から5題に変更されることや情報の科目が課されるようになる大学が出ることや社会科目は教科名が変わります。(今までも重視されてきましたが)どの教科でも重視されるのは、知識だけではなく「思考力」が問われることです。ここで誤解して欲しくないのは、知識がいらないということではなく、知識をどのように活用するのかという側面が強くなるということです。このように考えると、社会に出たときに必要とされるのは、与えられた知識や情報をどのように解釈や判断をするのかの方が大切なことは事実でしょう。教育業界で働いていると、その生徒を合格させることに重点を置きがちではありますが(もちろん大切で保護者はそのために授業料を払っている)、本当に大切なのはその生徒が社会に出てどのように活躍が出来るかの方が大切であることも忘れてはいけないようにも感じました。

【関連リンク】

大学入学共通テスト【地理総合・地理探求】試作問題

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