akshota0407の日記

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教育業界で生き残るために必要なことは?

4月中旬になり、どこの塾・予備校でも新年度が始まったところが多いでしょう。少子化や顧客のニーズが個に対応することの高まりから、特に予備校業界においても大きな打撃を受けている。今回は、日本経済新聞で特集の記事で「予備校、変わるなら今でしょ!」を題材に、今後の塾・予備校のあり方について、考えてみたいと思います。

まず最初に本題に入る前に、みなさんは予備校という言葉を聞いて、どんなイメージをもっているでしょうか。世代によっても変わるかもしれませんが、規模という面で考えれば、「300人教室や500人教室」をイメージする方もいれば、「100人教室」レベルを想像する方もいるかもしれません。残念ながら、現在では「100人教室」などの大きな教室も校舎によってはありますが一部であり、実際には「50人前後の教室」が多いでしょう。時代とともに変わっており、私が高校生であった10年ぐらい前とも変わっており、私は地元にある大手予備校に高校3年生のときに通っていましたが、人気講師の授業は100人くらいの受講者がいた時代とも大きく変わってきています。このように予備校は規模感が大きく変わってきています。また、三大予備校といわれる「代ゼミ駿台河合塾」も「駿台河合塾・東進」と変わっており、映像授業の塾などの参入は、予備校業界にも大きな変化が起こっています。そんな状況の中で、塾・予備校は生き残ることが出来るのでしょうか。また、生き残る道筋はあるのでしょうか。考察していきましょう。

なぜ大手予備校が厳しい状況になっているのかと言えば、さまざまな理由がありますが、私がこの業界で働いていて感じるのは、生徒・保護者の顧客が求めるニーズが変わってきていることだと思います。特に大手予備校の売りは「業界トップクラスの講師によるライブ授業」にあるとは思いますが、それよりも顧客のニーズとしては「手厚く質問対応や相談できるような環境」といった「個に対するフォロー体制」が求められています。今までの大手予備校とは「逆」の考え方であり、生き残るためには、変化をしていく必要があると思います。そんな中で、大手予備校の駿台ではICTを利用したコーチング指導、河合塾では高卒生を対象に完全習得タイムと言われる演習方式の授業を取り入れ、「個に対するフォロー体制」を強化する取り組みを始めており、顧客のニーズに対応が出来るようにしていますが、まだ定着は薄いように感じます。一方で、大手予備校も顧客を選ぶことが出来ない状況になっていますが、個別指導のように、毎週の進捗管理や面談などには限界があることも事実である。そんな中で、顧客のニーズとマッチするような施策が今後は求められてくるだろう。

さらに、この記事では「大学入試改革のより、推薦入試の割合も増えてきていることも関係している。文部科学省の調査によると、2000年度は全体で約3割、私立大学で約4割であったが、2022年度の入試では「年内入試」で大学に入学した人の割合は全体の約半数、私立大学に限れば約6割を占めている。」と述べており、入試の多様化も大きな影響をもたらしている。その結果、一般入試を主とした勉強をする人も減ってきており、推薦入試と一般入試を並行しながら自分の必要なところやペースで勉強をしたいという考え方も大きいことや推薦入試対策になれば、志望理由書や面接など大学独自が設定されているため、個に寄り添ったカリキュラムが求められていることになるだろう。

他にも、予備校業界が苦しい状況になっている理由には、映像授業も大きな影響があるだろう。東進ハイスクール河合塾マナビスなどの映像専門塾だけではなく、スタディサプリや学研プライムゼミは塾に通わなくても自宅でプロ講師の授業を受けることが出来る。このような映像授業は、部活動や学校で忙しい現役生にとっては、自分のペースで必要なところだけを受講するスタイルとしては、個に寄り添っておりマッチしているのかもしれません。このようなさまざまな選択肢があることも顧客にとってはメリットであるかもしれませんが、業界ではレッドオーシャンとなっているでしょう。

このように考えていくと、従来の予備校は顧客のニーズとマッチせずに淘汰されてしまうでしょう。実際に代ゼミが校舎を大幅に閉校したり、2022年に駿台が藤沢とあざみ野を閉校しました。生き残るためには、大きな変革が求められるのは間違えないでしょう。

【参考文献】

予備校、変わるなら今でしょ! 一般入試離れで戦略転換  - 日本経済新聞 (nikkei.com)

【関連リンク】

『カリスマ講師だけに頼らず、アプリ授業で地方開拓』 - akshota0407の日記 (hatenablog.jp)

今後の塾・予備校業界を考える! - akshota0407の日記 (hatenablog.jp)

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